ご存知のとおり、TV「世界遺産」のテーマ曲や挿入歌を集めたものであるが、とにかく、そのスケールの大きな曲作り、完璧とも言えるサウンドに驚かされる。特にこのテーマ曲「The Song of life」はまさに一度聞いたら忘れられないような名曲だ。かつて、ソロアルバム「Deep City Traveller」にも収められてあったが、ここでは、なお一層の磨きがかかっており、挿入歌の「Away from Home」、「Sea Foam」等も、メインテーマとのバランスを決して崩すことなくサウンドは冴えを見せていて、彼の並々ならぬ才能を知ることができる。 さらには、ロイヤルフィル等が奏でるまろやかで雄大な音楽には、どこかにメッセージ(要するに「自然や遺産を大切にしろ」ということ)を感じ取れるようにも思えるのだ。 鳥山雄司はサウンドプロデューサーとして、これまでに何枚もソロアルバムを出したり、アレンジャーとしても活躍してきたエライ人なのだが、あまりつかみどころの無い、というよりほとんど知らないミュージシャンの1人だった。サウンド(特にフュージョン)的には既に完成したものを持っているのに、肝心のメロディに今ひとつ親近感を持てなかったというのが正直なところだったのだが、今回のこの企画には本当に驚かされるものがあった。個人的には、彼の今後の曲作りに、このテーマ曲のイメージをどこかに持ち続けていってほしいものと考える。ぜひそう願いたい。