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この値段でSHM-CDが比較体験できるなんて 心意気伝わってきます。 |
新企画投入やアニヴァーサリーで驚く価格でサンプラーが発売されることはよくあり、これは宣伝効果による正規商品の販売促進を狙ったもので、いわゆる「エビで鯛を釣る(先行投資)」的手法であり、本作も例外にもれず販売による直接的な利益は狙っていない。 あちこちで驚くべき高音質と噂されながら、高額のため購入をためらっているリスナーのために、「百聞は一聴(一見)に如かず」で超低価格2枚組の本作が登場した。 その内容は…
・お試しセットとしては異例の17曲75分収録には驚いた。
・選曲はサンプラーとしての性格上、脈絡のない寄せ集めとなるのは当然であるが、であるならばSHMの実力を示すうえでジャズやクラッシックも数曲入れて欲しかった。
・肝心な通常盤との聴き比べでは… 音源は全く同じで材質のみ違うのだが、はっきり言って違いが良くわからない。(人間の感覚や記憶はいい加減なもので、私の場合ディスクを入れ替えている間に音の印象が曖昧になってしまう。) やはり、ブックレットには選曲の理由も含めて「ヴォーカルの艶」とか、「2分15秒からのベース音」とかのチェック・ポイントをコメントして欲しかった。
・参考に10曲目「サテンの夜」で2チャンネルSTEREO のSACD(06年同時に5.1サラウンドも作成されていることから、マルチ・トラックのセッション・テープからリマスターされていると思われる)との聴き比べでは、SHMは音の輪郭がボヤけて他の音と溶け合ってやんわりした雰囲気を醸し出している(これはこれで良い音場)に対し、SACDは1音1音の密度が濃くて生々しく、混じり合うことなく音が音として存在しており、かつ絶妙なバランスで音場を形成している。(フォーマットが違うのだから仕方ないか… ひょっとして、このSHMが97年の古いリマスター音源でなければ良いのだが、ブックレットには音源の出所についても詳しく記載して欲しかった。)
・余談だが、3曲目のJohn Mayallについては06年から英国本国でオリジナル・アルバムのリマスター化進んでおり、この最新音源が更に音質向上するならばSHMで国内発売することは意義があるが、紙ジャケットとはいえ輸入盤の2倍の価格設定はキツイ。
最後に洋楽では国内にマスター・テープがないという宿命からか、こと音質改善については海外発のリマスターに乗じて人気があるものの一部が国内発売されてきた。 また、最近では音質無視の紙ジャケット化至上主義が蔓延し、高ジェネレーションのコピーが音源ということは少なくなったにせよ、マスターテープ使用と言いながらも本当に丁寧にリマスターされているか疑いたくなるケースも散見される。(個人的には紙ジャケは出し入れが面倒で結局聴かなくなってしまうのでキライ、高付加価値とか言って高額なのはもっとキライ!逆に高額でもSACDやMobile Fidelity盤のように音質が超良ければ買う) そう言う点で音質重視を打ち出したSHMは評価出来るし、上記のとおりちょっと手厳しいコメントもしたが、ライナーで金城稔氏が寄稿しているように要は使用する音源の重要性が増したということなのだ。 旧譜に関しては本当はSACD化が望ましいが、遅々として進まない状況を見ると、最新のリマスター音源のSHM化には大きな魅力を感じるし、輸入盤との差別化も紙ジャケ化抜きで語れるはず。(付加価値のレベルではなく、本質的な音質のことなのだから) あとは適正な価格設定か… とにかく特別なものとしてではなく、世界標準となるようメーカーの方がんばって下さい。
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