エレクトリックでピコピコした軽いポップアルバムの前作Like A Virginから、ベースが効いたロック寄りなサウンドで統一された本作は個性溢れる粒ぞろいの名曲がずらり。本作からは9曲中5曲がシングルカットされ、3曲がNo.1に、残り2曲もTop5入り、という偉業も達成。1年以内に1000万枚のセールスを突破し、80年代最強のポップアイコンとしてのマドンナを象徴するアルバムとなった。
また、マドンナの作曲家/作詞家としての才能が本格的に開花したのがこのアルバムで、ほぼ全曲にライターとして参加している。
マイナーキーにストリングスが重厚感を与えている最強ポップチューンPapa Don't Preach、キャッチーなメロディとスピード感が見事なOpen Your Heart、控えめだが美しいメロディが光る名バラードのLive To Tell、パワフルでキャッチーなノリ全開のWhere's The Party、60年代の明るく軽い色合いのTrue Blue、哀愁のラテンメロディ溢れるサウンドで日本でも大ヒットしたLa Isla Bonitaなど、一回聴いたら忘れないポップかつロックな名曲ばかりが並ぶ。
この後のLike A Prayerからマドンナがアーティストとしてさらに成長し実験的な方向に進化すると共に、彼女の人気は逆に下降していくのだが、このアルバムは全世界がマドンナ一色になった時の彼女のパワーと輝きを感じる事のできる彼女の作品中最高のアルバムの一つだろう。
個人的に彼女の作品中一番好きなアルバム。
「papa don’t preach」「true blue」「open your heart」「la isla bonita」
「where’s the party ?」など、シングルヒットした曲ももちろんいいのですが、デビューしてまだ間もない彼女が社会問題に真っ向から取り組み、
また「世界を変えたい」と願う言動・行動・思想が(ダンスミュージックを通して)この作品からひしひしと伝わってくるからです。
彼女が「la isla bonita」を欠かさずライブで披露するのも、変わらない世界へ訴え続ける平和への願いからでしょう。
そしてラストの「love makes the world go round」がすべてを物語ります。
ファーストシングルとなった「live to tell」は先ごろ行われたツアーでも磔のパフォーマンスでも話題になった一曲。
ギネス入りした売り上げ記録もさることながら、赤道直下でも売られているという本作。
様々な視点から紛れもないスター・マドンナの醍醐味を味わうことができるのではないでしょうか。