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とても良い / 口コミ件数 : 9


価格 : 928 円





クチコミReview一覧
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口コミ件数:9 1 2 次ページ
1.  とても良い チーチさん 書き込み日: 2004年11月13日

一作目でこの完成度!

このアルバムが発表されたのは78年末。そう、ピストルズのあの名盤からたったの1年ちょっとしか経っていないし、解散ライブからはほんの何ヶ月。確かに「METAL BOX(SECOND EDITION)」は凄い。しかしこのファーストで初期PILのすべてのエッセンスは堪能出来る。メンバー全員が新しい音楽(パンクではない何か)を作り出そうと気概に満ちていたに違いない。キースレヴィンの鋭利なギター、ジャーウォーブルのぶっといベース、ジムウォーカーの的確なドラム、そしてジョンの叫び。当時の写真を見ると彼らも凡百のパンクバンド並の容姿だがその内容は別物。発表当時はあまり評判が良くなかったそうだし、今聞くとあの名盤との連続性も確認出来るのだが、すでに新しい領域に足を踏み入れていることは「RELIGION」等を聴くと分かる。何しろ巷ではまだパンクス達がうじゃうじゃいてツバを飛ばしていたのだ。この時代にリアルタイムでロンドンにいたらひと月が一年にも感じられたことだろう。



2.  とても良い さん 書き込み日: 2005年10月20日

法王の宣言

今でもことあるごとに聞かずにはいられないアルバム。このアルバムの何が凄いって、キースレヴィンのギターが冴え渡っている!こんなギターは今でも聞くことができないくらい凄い!New Age SteppersやCreation Levelのギターも攻撃的てなかなかのものながらやはりこのアルバムのギターはより破壊的である。
曲だってジョンライドンの真骨頂!ピストルズ以上にこちらの方が破壊的で、"アナーキー"な不協和音がそこらかしこ。しかも不思議なことにポップ!
このアルバムは「もうパンクは終わった。」とその法王が宣言しながら次のWAVEをものの見事に開示した記念的な作品である。



3.  とても良い Billy-Burroughsさん 書き込み日: 2008年11月03日

I Wish I Could Die( Enjoy or DIE ).

ジョン・ライドンにはわかっていただろうか。本作がUKロック、いや世界中のロックを蘇生させることになろうとは。
ジョン・フルシアンテのプロジェクトによる「オートマティック・ライティング」を聴いてみて欲しい。あれが発表されたのは2004年だが、本作「パブリック・イメージ」は78年作だ。
ジョン・ライドンはやはり天才だ。ピストルズ時代においてもPIL活動においても、世界を変えてしまったのだから。
ピストルズのフォロアーも大勢いるが、PILにやられたミュージシャンも大勢いるのだ。ジョイ・ディヴィジョン、ザ・スミス、キュアー、ポップ・グループ・・・彼らの亜流は数知れず。本作で試されたレゲエの手法は、(あの)ザ・クラッシュにおいて「サンディニスタ!」でよみがえることになった。もちろん、「パブリック・イメージ」とは味が違うことは指摘しておく。
ジョン・ライドンは頭はいいが、決して幸せな人生を送れたわけじゃなかった。経済的に恵まれるようになったのは近年になってからだ。
なお、ジョンが親友のシド・ヴィシャスの死を知らされたのは本作発表後である。



4.  とても良い マティスさん 書き込み日: 2008年01月22日

有限実行のカリスマ・ジョンライドン

NANAの影響か知らないが、ピストルズと言えばシドヴィシャス!ジョンライドンって誰?シドがボーカルじゃないの?とかいうとんでもない認識の音楽ファンが増えているが、シドとジョンではそもそも音楽的な影響力と才能に差がありすぎて比較するのが馬鹿げているだろう。圧倒的なピストルズの知名度に比較して同じボーカリストが結成しているPILの知名度の低さはどうにも納得がいかない。本作はジョンのロック死亡宣言の後、死亡宣告後のロックの姿を提示した孤高の名作である。素人同然のメンバーが感性だけで叩き出した常識はずれのサウンドが後にポストロックの流れとして主流となっていく。特に本作ではキースレヴィンの鋭利なメタリックな響きのノイズギターが圧倒的でこの当時によくこんな音を出したもんだとその革新性に驚く。後の傑作2作と比較すると、まだ表現が稚拙な部分もあるが、ロックというよりテクノな感覚のバンドサウンドは、一見すると非常に単調で難解に聞こえるかもしれないが、聞き込むとその音色に魅了されるだろう。シングルのパブリックイメージだけはアルバムと異なってかなりポップだが、いきなりこんなカッコいい曲を出してしまうところがジョンらしい。



5.  とても良い リュウさん 書き込み日: 2009年02月11日

中産階級のガキのマインドゲーム

『SEX PISTOLS』のヴォーカルであり、パンクロックの元祖と云われるジョニー・ロットン。本名のジョン・ライドンに改名した初のALBUMがこの作品。ジミヘンドリックやポール・マッカートニーのような音楽の天才はこのバンドにはいない。もっと言うと、アマチュア的なテクニックしか持たないメンバーが、何故これほどラジカルな音を出しえたのか?最近、そんなことばかり考えている。

一言で表現すると、命がけのイノベーション。PISTOLSが、スリーコードのラウドなR&Rの直接性を再現したクラシックな手法だったのに比べ、PILの音は、R&Rのスタイルを解体することで創造するという、言わば電気ショック療法のような激しさに満ちている。当然PISTOLSよりも観念的だし、聞き手も限定される。しかしこの作品が同時代のミュージシャンや一部のロックの聞き手に与えた影響力はすさまじく、この後パンクロックは単純なR&Rビートからニューウェイブと呼ばれる多様なスタイルを持つ実験的な音楽に変化していった。

全曲が革命的と言える出来だが、いま聞いても新鮮なのはアルバムのラストに納められた『FODDERSTOMPF』。レゲエのスタイルのひとつ、DUBの手法を用いたデジタルで無機質な音で『僕は愛されたかっただけ…』という言葉が、裏声で7分余りも繰り返される。

この頃も現在も、ロックやHIP・HOPはグローバルな資本主義の手法で聞き手に流通している。つまり売れるほど儲かるという仕組みを利用して、音楽は切実な聞き手を探しているのだ。当然、より儲ける為のネタとしてロックを利用する人たちも多い。というか、ミュージシャンそのものが、その仕組みに飲み込まれ自らの音楽を見失うケースも多いんじゃないかと思う。『SEX PISTOLS』は、その典型のようなバンドだった。

この作品が、最近のラジカルなアーティスト、NaSやBECKと同じように僕に与える刺激と新鮮さに、普遍性があるかどうかは正直わからない。昔の友人はNaSやBECKを一心に聞くことはない。また、若い友人がPILを聞く機会もほとんどない。僕が少数派なのだと考えたほうがいいのかもしれない。

アマチュア同然のテクニックしか持たないメンバーが、何故これほどラジカルな音を出しえたのか?そこに時代の必然性があったかどうかは別にして、少なくともジョン・ライドン個人の必然性はあったのだと思う。

自らが加担した『SEX PISTOLS』=パンクロッカー=アナーキストという共同幻想。この作品発売後の彼は、あるロック雑誌でこう語っていた。

『アナーキーなんて、中産階級のガキのマインドゲームさ!』



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