良い / 口コミ件数 : 4件
価格 : 1,900 円
劇場初公開当時、ヒットはしたけれど映画関係者からは酷評された作品。ジョン・ウェインがアカデミー賞獲得の野望を抱いて作ったといわれる。 最近改めてDVDで観たのですが、ディミトリー・ティオムキンの音楽も含めて、いい作品だと思います。 中盤ダレるのは昔の映画だから仕方ない。ジョン・ウェインの演技に文句付けちゃいけません。制作・監督・主演と掛け持ちで、さぞや大変だったろうと同情しちゃいます。しかし、ジョン・ウェインの「存在感」を出せる人はそうそういないでしょう。それがジョン・ウェインの魅力です。 昔の映画なのでCGなど有り得ず、巨大なアラモ砦のセットから数千人の兵隊まで全て実写です。実際に僕はテキサスのサンアントニオにあるアラモ遺跡も見に行きましたが、非常にリアルです。メキシコ軍が怒涛のごとく押し寄せて来るシーンの迫力は、現在のCGではとても作り出せないものだと思います。これだけでも観る価値はあります。 ここで押えておきたいのは、この作品は敵側のメキシコを決して悪者としては描いていない事です。これ、重要です。ジョン・ウェインはラテン美女が好きだったから、それも多少あるかも知れませんが・・・。最後の決戦を前に砦に立て篭もるテキサス義勇軍の家族・妻子を開放させるシーンは騎士道精神に溢れています。そこに至る義勇兵と家族の心の通い合いもそつなく描かれていると思います。砦に隠れて生き残った指揮官の妻子に向かって、勝った側のメキシコ軍兵士たちが帽子を取るシーンには胸を打たれました。 戦争のない世界造りは人類の至上命題でありましょうが、アラモのような戦いが無数に戦われてきたのが紛れもない人類の歴史でもあります。
この作品の評価はジョン・ウェインが監督として主演しているところを どう観るかに尽きる。 監督兼任ということで、これまでの作品に比べると活躍度が低くなっている。 その分、リチャード・ウィドマーク、ローレンス・ハーベイがかなり目立って いるのがわかる。全体的には、実際の戦地の近くで撮影される凝りようで、 リアルさを追求している拘りだ。 最後の壮絶な戦いを期待しているせいか、イマイチ迫力にかけるところもあるが、 その原因のひとつに、サンタ・アナ軍の兵士達(エキストラの皆さん)の 覇気のなさにあるように感じた。もし、黒澤明監督であれば、何度も撮り直しに なったでしょうね。 ラストシーンで次々に倒されていくシーンは、クロケット(ジョン・ウェイン)は あまりにも呆気なかったが、ボウイ(ウィッドマーク)は見事な演技でした。 アルゼンチン出身のリンダ・クリスタルはウェインに見込まれての抜擢だった。 それから、西部劇には欠かせない助演男優のハンク・ワーデンはウェインとは 計14本に共演している旧知の仲。 この作品は決してアメリカの戦いを正当化するためではなく、両軍が正々堂々と 戦ったというところを強調している狙いがある。特にメキシコ人に対しては 敵という以上に敬意を持って撮られているのが理解できた。
ジョン・ウェインは自前の制作会社であるバトジャック・プロを総動員してこの映画を作り上げたといわれています。そのプロモーションも大々的に、またアカデミー賞を獲得するための根回しにも余念が無かったと一部に伝えられています。そんなことでこの作品はしばしばその商業面のみがクローズアップされ、「壮大な失敗作」と皮肉をこめられて揶揄されてきました。しかし実際、作品のみに注目すると、前半のメロドラマがいささかお決まりで凡長な様相を呈している以外は非常に見ごたえのある西部史劇に仕上がっています。 じりじりと迫りくる敵軍、それを迎え撃つ砦内の友軍の憂いとある種の郷愁に満ちた描写など、監督も努めたジョン・ウェインは師匠である巨匠ジョン・フォードの指導よろしくなかなか的を得たメガホンさばきを見せます。こうしてみると、彼自身がこのフィルムに確かな手応えを感じていたことにも合点が行きます。 哀愁ただようヒーローぶりが格好いいウェイン、山師ぶりが板についたリチャード・ウィドマーク、冷徹な軍人ぶりが印象的なローレンス・ハーヴェイと登場人物の魅力にも事欠きません。敵味方が誇りと誇りをかけてぶつかり合うスペクタクルの迫力もさることながら、粋な名台詞が随所に散りばめられている文学的な品格さえもが漂う西部劇の佳作です。「夜がこんなに暗いとは知らなかった・・・。」ジム・ボウイの悲哀、忘れられません。
ジョン・リー・ハンコック監督の「アラモ」とくらべれば、ずっと出来がいい。公開されたときは専門家の評価はひくかった。監督はアメリカ映画の顔でもあるジョン・ウェインであるし、大型のスペクタクル映画ではあるしで、期待度が高すぎたせいだろうか。 しかし、こき下ろされるような作品ではない。アラモの砦を取り巻く状況はきちんと描かれている。守備隊長のトラビスとジム・ボウイそしデビー・クロケットの三人の性格の対比も明瞭だ。トラビスとジムの関係はよくないが、それぞれに言い分があって大人の態度なのは、見ていて気持ちがいい。 成る程と思わせる場面もあちこちにある。丁寧でわかりやすいけれど、惜しいことはメリハリにとぼしく流れが単調だったことだ。