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怒りの葡萄 [DVD]

怒りの葡萄 [DVD]

とても良い / 口コミ件数 : 5


価格 : 3,838 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:5 1
1.  とても良い windermereさん 書き込み日: 2005年02月21日

「あたしたちゃあ生き続けていくんだよ・・・」

殺人容疑で入獄していたトム・ジョードは、仮釈放で4年ぶりに故郷オクラホマの農場に帰ってきた。ところが、小作人として働いていた一家は凶作の土地から立ち退いていた。叔父の家で家族と再会したトムは、みなでカリフォルニアの大農場に行き、職を求める。ところが、ジョード一家を待ち受けていたのは、あまりにも厳しくて残酷な現実だった。・・・
原作は、ピューリッツァ賞を受賞したアメリカの文豪スタインベックの小説です。大恐慌時代という厳しい現実の中で、猛烈な砂嵐で畑の収穫がなく、先祖代々住んできた土地を会社に奪われたジョード一家の姿が切々と描かれています。あてもなく家族の安住の地と生活を保障する仕事を求める労働者たちの姿に、やるせない気持ちになりました。大家族がオンボロのトラックに家財道具を積み上げて、カリフォルニアを目指して果てしない荒野を進んでいく。そういった場面の中で、ジョード一家の絆が強く伝わってきました。特に母親のラストの言葉は、物静かな中にも家族を守り抜こうという固い決心が感じられて、素晴らしい締めくくり方だと思います。悲惨な時代の中で生き続ける人間のたくましさ、奥底の強さを描いた「人間讃歌」だと思います。



2.  とても良い 勇者フリークさん 書き込み日: 2005年11月17日

この名作を見ずに映画を語ってはいけない。

文豪ジョン・スタインベックの小説をジョン・フォード監督がみごとに映像化した映画史上に残る不朽の名作。政府の経済政策によって立ち退きを余儀なくされた主人公一家が新天地を求めて奔走する物語だが、仕事の需要と供給のバランスが著しく崩れていた当時のアメリカ社会で、過酷な労働、安い賃金、少ない仕事などの悪条件によって絶望的な現実を経験していきます。数少ない求人に対して大勢が応募してくるため、ひとりひとりの賃金が安くなってしまい、これに反発した労働者たちはストライキや暴動を起こそうとして、一家も巻き込まれてしまいます。映画全体を通して妥協を許さない徹底したリアリズムで描かれていますが、ラストシーンのヘンリー・フォンダ扮するトム・ジョードが母親の元を去るときに語る言葉は、象徴主義的であり、哲学的であり、宗教的であり、忘れられない名台詞です。豚のように生きる人々、少数の大地主と10万の飢えた農民、この世の中の一体どこが間違っているのか。この映画はそれを問いかけていると同時に厳しい現実に直面している労働者たちの人間としての尊厳を高らかに謳いあげた優れた精神性を示した作品といえるでしょう。



3.  とても良い 流線形’80さん 書き込み日: 2005年04月11日

ジョン・フォード監督の最高傑作

まず最初に、20世紀FOX版のDVDは、画質が非常に良い。
これなら、コレクションとして残せます。
個人的には、フォード監督の作品中ベストです。西部劇でもない本作品がベストとは、不思議なのですが、心に残る強烈な内側から湧き出してくるようなヒューマニズムがあるからです。
でも、題材としては、本当に辛い内容です。土地を追い出されて、虐げられ、本当に逃げ場のない放浪生活なのですが、そんな中にも、明日へのささやかな希望を信じて生きる姿って逞しい。
劇中 アメリカ大陸を横断するのに<ルート66>が出てきます。
60年代のTVドラマ<ルート66>では、主人公達がアメリカン・スポーツカー<コルベット>で疾走するシャレた内容でしたが、怒りの葡萄の<ルート66>は、もうホント 田舎道の感じでして、この道中の情感がたまりませんでした。



4.  とても良い Red River Valleyさん 書き込み日: 2006年12月13日

名作です

1940年米製作。20thFOXの総帥、ダリル・F・ザナックの企画によるものですが、スタインベックの重苦しい原作をよく映画化し、さらに興行的成功に結びつけるというのは本当に凄いです。当時のハリウッドの志の高さに驚きます。ジョン・フォード監督が後年まで絶賛していたように、グレッグ・トーランドの撮影が見事です。渋みをきかせ、自然光を活かしたドキュメンタリーのような映像は、ファーストショットから引き込まれます。夜の映像もライティングを抑え、真っ暗に近く、民衆の置かれた状況、生き抜く力強さをリアルに表現しています。トム・ジョード(ヘンリー・フォンダ)の母親(ジェーン・ダーウェル)が、思い出の品を処分しているシーンでの顔に映る灯の揺らめきのショット、終盤、トムが家族の許を去っていくシーンでの逆光のショットも印象深いです。原作とは違う、つり銭、愉快なダンスパーティ等の心が和むエピソードを挟んで、作品に丸みを持たせていることも好感が持てます。資本主義が齎す社会の階級構造の問題点が描かれていることは勿論ですが、砂塵による被害は、実は開拓による人災である点も見逃せないところです。逆境の中を逞しく生き抜く人々の姿を描いた真の名作です。

他の作品もそうですが、FOXから出ているDVDの画質は非常にいいです。特にフォードの作品の魅力は、物語の内容もさることながら、画面造形の美しさにあります。値段については色々ご意見あろうかと思いますが、コレクションにできることは間違いないです。



5.  良い besteffortさん 書き込み日: 2008年02月03日

名作だが主人公が好きになれない

巨匠ジョン・フォードの代表作
正直、もっと期待していたが主人公が好きになれなかったので
感情移入できなかった。

原作では主人公の心理描写もあるのかもしれないが、映画だけ見る限りでは
単に直情径行で後先考えないために回りに迷惑をかける結果になるし
それを反省しているとも思えない。ヒューマンドラマなのに主人公に
共感ができないので、感動はできなかった。

開拓時代における資本主義社会のゆがみが描かれている
高圧的な資本家に対しては人道的に嫌悪感があるものの
ストライキという被雇用者側の権利要求というのは
職種が多い今の時代からすると理解しがたい部分もある。
当時は国策や労働者の権利整備が不十分で、労働者側も
クリエイティブな方法で商売をするという発想がなかったのかと思う。

カフェでのやり取りエピソードは”一杯のかけそば”的な感じで
心温まる。同じような話が心のチキンスープにもあった気がする。



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