とても良い / 口コミ件数 : 4件
価格 : 3,152 円
脇役まで豪華な布陣で、見事な作品である。絢爛豪華なハムレット。 途中の劇中劇の劇団の団長役がチャールトン・ヘストン、団長の語りの中に登場する王ピラス役にジョン・ギールグッド、同様に王妃ヘキュバ役にジュディ・ディンチ。驚きますね、この配役は。さらに、決闘の審判オズリック役がロビン・ウィリアムズ、冒頭に登場する衛兵マーセラス役がジャック・レモンです! ケネス・ブラナーが『ハムレット』を映画化するというので親友知己がみんなで参集・協力したという感じです。 ブラナーは理知的で演劇的なハムレット。演技を意識していて、例えば「尼寺へ行け」という言葉も、わざと王の潜む部屋の鏡面の前で演じて(鏡は中から素通しで見える特殊ガラス)、王に聞かせるという設定。役者の台詞や演技にはメリハリがあって、その意味を理解しやすく、カメラは台詞に微妙に反応する人々のアクションがこまめに拾いあげられています。映画のよさがよく出ています。 オフィーリア役はケイト・ウインスレットで、ゼッフィレッリ版のヘレナ・ボナム=カーターよりは年上、したがってハムレットとは床を共にしていたという演出がされています。狂乱のオフィーリアは性的な妄想にかられて悶える演出になっています。 主題歌「IN PACE」をプラシド・ドミンゴが歌っています。 原作では最後に到着するノルウェイの王子フォーティンブラスは、ポーランド戦線から引き揚げる途中に立ち寄ったことになっていますが、ブラナー版では野心家のフォーティンブラスが軍勢を率いて攻め込んだという演出で、城外から次第に接近する敵の脅威を背景にしながら、城内では《一族の死》となる決闘が行われているという設定で、緊迫感を高めています。
LDが未発売でしたので、今回の発売は嬉しい。記憶に間違いがなければ、70mm撮影最後の作品です。残念ながら日本での公開は35mmでした。WARNER PLATINUM COLLECIONのシリーズとして発売されます。青を基調としたパッケージは、それなりの数を揃えれば統一感がありますが、その仕様はOリングケースかスリップケースに使用して、キーアートを全面に使ったジャケットを作ってほしい。あとポストカードは不要です。
時代と場所の設定は少し変えたようで、少し新しめのハムレットに仕上がっています。 (映像特典のメイキングより) しかし原作の台詞や構成はほとんど変えていません。 なので、本編の上映時間が4時間を超えています。 学校の授業でいくつかハムレットの映画作品をちらっと見て、日本語の訳本を読み、 メル・ギブソン主演の映画を見た上で、私は本作のハムレットが一番気に入りました (あくまで私個人の好みです)。 気に入った理由の1つ目は、何と言っても原作に忠実であるがゆえのわかりやすさです。 画面の美しい背景などが手伝って状況がわかる上に、話の進行というか、 構成をほとんどいじっていないので、 たぶん舞台で実際の劇を観るよりも話がすっと入ってくると思います。 2つ目の理由は、俳優一人一人の演技が多少オーバーに見えるので、 そこが演劇っぽくて良いと思いました。 全体的に「静」というより「動」な映画です。 3つ目は、画面の使い方が上手いということです。 豪華で華やかな映像や、くるくる変わる画面はエンターテイメント作品としても楽しめ、 シェークスピア作品初心者の私でも飽きずに観ることが出来ました。 独白の場面も上手く構成してあって、私は「おお、上手い…」と思いました。 ハムレットを観たいけど、どれが一番見やすいのかわからない、という方には、 本作が絶対イチオシです。 ただ、4時間を観るには気力が要りそうですが(笑)。
当時、劇場で見ました。とても感動したのを覚えています。ほんの僅かの出演でしたが、サー・ジョン・ギールグッドが鮮烈な印象を残しました。さすがです。今作の父王の幽霊の存在感が乏しいのは、BBCのラジオドラマでサー・ジョンが演った父王の幽霊があまりに恐かった為でしょうね(苦笑)。サー・デレク・ジャコビのクローディアスも単純に悪役と割り切れない二面性が感じられ、興味をそそりました。難を言えば(ファンの私が言うのも何ですが)ケネス・ブラナーの年齢でしょうか。ハムレットはもう少し若い俳優さんが演るべきだと思います。