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Begin anew, it's all right |
音楽と編集が変わり、セリフと場面が増えて、劇場公開版とはかなり違う印象の映画になっています。
戦に大義も正義も作法もない、勝っても負けても人は死ぬ、生き残った者が勝ち。とでも言いたげな演出と展開は、さすが1941年生まれのドイツ人ヴォルフガング・ペーターゼン「監督編集版」といったところでしょうか。
それにしても、あの取り留めもなく膨大なトロイア戦争神話と『イリアス』を、よくぞここまで換骨奪胎してまとめ上げた脚本には感心します。
最近は小説や映画プロデューサー業にも進出、成功をおさめているデヴィッド・ベニオフの出世作と言っていいでしょう。
他の作品からもキャラクター設定の上手い作家であることが窺えますが、本編で秀逸なのはブラッド・ピット演じるアキレス。
原典の血気盛んな若造王子が人生に疲れた感さえ漂わせる若くない傭兵に姿を変えての登場には、初めて見た時はのけぞるほど驚きましたが。
悪くないですね、こういうアキレスも。『イリアス』第9歌のあのボヤキもこの人が言うと説得力ありそう。それらしき場面もありましたね。
こちらもそれなりに年齢を重ねているせいか、最後のセリフなど特に身につまされます。
世に知られた古典名作にこういった改変を加えることに賛否両論あるのは当然ですが、「これはこれ」と思って観れば、けっこうイイ線いってると思いますよ。
ちょっと長いけど。 |
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