 |
「三千世界の烏を殺し、いっそトリニティと」と言う「選択肢」も確かに、有り、だが...。 |
仏教には「三千世界」と言う
「多元宇宙論」が有る。
「平行世界」と、考えても良い。
アーキテクトに「選択」を迫られ、
「トリニティを救う」と言う「選択肢」を
選んだネオは、この選択が、「正しかった」のか
と、「熟考」する事に為る。
決して「悩んでいる」訳では、無い。
しかし、「正しかった」とは、
正確には、選択が「正しい」とは、
如何言う意味か。
更に、ラスト近くで、「現実世界」でも、
センチネルを一体、「超能力」で、
作動不能にしてしまう。
恐らく、ネオの「選択」により、
複数の「マトリクス世界」は、都度、
分岐していくとしても、
其れだけで無く、2999個の世界が、
分岐した「マトリクス世界」、
残り1個が「現実世界」為らば、
このまま、「現実世界」でも、
20万体以上のセンチネルを
ネオ一人の「力」で破壊し、ザイオンを
守る事も、出来る筈だ。
しかし、マトリクスは、再び...。
同じ事が繰り返されるだけ。
ネオは「現実世界」でも選択を迫られる。
「殺すよりも盗む方が良い。
盗むよりも騙す方が良い。
騙すよりもトレードする方が良い。」
trade, deal... 「取引」。
マシーンは、何を望んでいる。
いや、機械は「望む」と言う感情は
持たない。では、
マシーンにとっての、「利益」とは。
そして、「不利益」とは。
そう。「利害関係」だ。
フランス人プログラムの
トレヴェニアンは言う。
「因果関係。原因によって、
『必然的に』結果が、生じる。」
スミスが言う。
「此れは『必然』。此れは『さだめ』。
此れは『運命』なのだよ。
アンダーソン君。」
いや、「必然」以外の選択肢が
存在する。
「偶然」・「運」・「まぐれ」。
若しも、「利害」が一致するならば、
其処に、全く別の「パス・経路」が
生じる。
其れは、「従来は『必然』と思われていた領域」の
外側に、存在する。いや、正確には
「可能性として存在」する。
ネオは、正に「新しい考え方」に到達する。
「パラダイム・シフト」を描いた
三部作の中間に位置して、最もテーマが
「明確」に為った作品。
「必然」対「必然」の戦いは、単なる
「信念」対「信念」の戦いに
過ぎなかったのだ。 |
 |