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恋いこがれて二十数年、切望していた思い出の映画です(人生は短く芸術は長い) |
この映画を初めて見たのは小学生の頃。札幌の道新ホールの特別試写会に親に連れて行ってもらったのですが、アダルトな場面もあってちょっと気まずかった記憶があります。しかし一生涯の忘れえぬ映画として深く心に刻まれたのでした。それから二十数年、もう一度見たいと切望し続けた年月が積み重なり、今年東京で再上映。「きっとDVD化されるはず」という期待に違わず今回の発売。今は初恋の人に再会するかの様な気持ちで一杯です。 実写部分のブラックユーモアやディズニーの『ファンタジア』へのくすぐりなど、よく分からない部分もありましたが、しかしクラシックの名曲(それも小学生だった私には初めて聴く曲ばかり)と見事に融合したアニメーションは言語を超えたメッセージがあり、忘れ得ぬ映画になったのは当然と言えます。子ども心に「エロス」というものを濃密に感じさせた『牧神の午後の前奏曲』。劇中の老婆達が号泣したのと同様、涙なしには見ることの出来ない『悲しみのワルツ』(この映画のポスターやパッケージで前面に出ているネコはこのエピソードの主役です)。ジェットコースターの様にイメージが乱舞し、ひねりと哲学の効いたエンディング…。圧巻は何と言っても『ボレロ』をフューチャーした第三幕、生物進化の一大スペクタクルです。そのダイナミズム! スケール! 毒のある締めくくり。この数分間をもってしてもC.ルルーシュ監督の名作『愛と哀しみのボレロ』全体に匹敵する規格を持っています。 初恋の人に再会して、膨らみきったイメージとのギャップにがっかりするという事を良く聞きますが、この映画との再会にそんなことは起こらないと思います。なぜって? 芸術とは永遠の生命を持つものだからです。 |
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