良い / 口コミ件数 : 4件
価格 : 4,362 円
市川雷蔵、若山富三郎、天知茂、藤村志保。 迫真迫力の演技。 ストーリー展開もメリハリ十分。 時代背景も機微に富む。 池田屋の戦いも迫力満点。 必見の価値アリ。
初めて観た時は、子母沢寛が、執筆当時生きていた証人の言葉や手紙などの証拠を積み上げて、過去の文献にあった虚構の新選組伝説を正す事に心血をそそいだ名著の映画化という期待があった為、ひっかかるものがあった。しかし、繰り返し観ると、これ以上の新選組映画は無いと思える程、面白い。迷いながらも信じ会う男同士の物語という芯の通ったテーマを貫いていて、爽やかですらある。後年に制作された『燃えよ剣』や、三船プロの『新選組』より数段良い出来だと思う。好きな映画である。
市川雷蔵よりも、局長・近藤勇の城健三朗(若山富三郎)、副長・土方歳三の天知茂の二人の方が存在感があった。 男気があり、武士道を重んじる若山近藤とニヒルで策士だが根は実直な天知土方は理想的な局長副長だった。 若山&天知をW主演にシリーズ化してほしかったなぁ
市川雷蔵演じる山崎の目を通じて鴨暗殺から池田屋までを描く。 山崎と近藤の出会い、新見切腹から鴨暗殺までの展開はおおいに見どころあり。前半のどちらかといえばドキュメンタリータッチの淡々とした描写は原作である子母沢の新選組始末記の雰囲気が漂う。(但し既出のとおり原作と映画は全く別物なのでご注意!!) 鴨暗殺以降は、(暗殺の真相を悟った)山崎の苦悩、土方との確執が物語の軸となるが、池田屋までちょっと間延びした感じもあって正直いって、さほど感情移入できなかった。山崎には一般的に言われているような有能で冷徹な密偵のイメージがよく似合う。 ただこの部分こそ、本作の肝であり、私が「異色」と銘打ったのも実はこの部分を指している。見る人によって評価が分かれるところだろう。 雷蔵や藤村志保の表情・仕草を巧みに捉えたカメラアングル、決して華麗でも格好良くもなくリアリズムのある殺陣、派手さはないがつい引き込まれる音楽等は、この映画のスタッフの実力をよく表している。 雷蔵といえば眠狂四郎のニヒルで無機質な二枚目の先入観しかなかったが、本作の山崎はあくまで人間臭く、決して格好良くない。ただし誰を演じてもやっぱり雷蔵は雷蔵、彼が底抜けに美しく、透明感に溢れていることは確かである。彼が日本映画史上最高のスターと呼ばれる理由はここにあると私は見ている。 新選組フリークなら、一見しておきたい、まさに異色作というのが私の感想であり評価なのだ。