とても良い / 口コミ件数 : 25件
価格 : 1,200 円
この映画は、武士の一分という、武士道のことではなく、夫婦愛の 話しが中心である。 新之丞と加世の夫婦にまつわるいわば日常的話しの時代劇であるが、 木村拓哉は演技が上手である、小林や坂東の脇役も素晴らしかった。 とにかく、演技とは思えない当たり前のような動きには感 心する。咳払いや偉そうな姿や…とにかく巧い。 しかし、なによりも宝塚出身の壇れいがとても綺麗な役どころであり、 勿論、本人も演技も素晴らしかった。最後は、素敵な終わり方をして とても和やかな気持ちになった。ストーリーもだいたい思った通りに 進む程度で単純明快でよろしい。映画を観終わって、若いカップルが 「あんた、泣いてたの」と笑いながら彼氏の顔を覗く彼女、微笑まし い姿に、映画のホントのエンディングは、観終わったヒトの顔だった のかと山田監督の奥深さを教わった。
二回劇場で見ました。 ぶっちゃけ率直な感想、シンプルゆえに面白いです。 この作品を含め、山田洋二監督・藤沢周平原作の時代劇三部作の特徴は、 オーソドックスなストーリー展開ながら、徹底した時代考証と選りすぐりのキャスト陣の迫真の演技、それによりチャンバラではない本物さながらの殺陣のシーンから、果ては当時の武家の日常風景の中にある細かな作法まで、一切妥協のない徹底したリアリティを実現しているところにあると思います。 さて、キムタク主演で話題の今作、 前作「たそがれ清兵衛」「隠し剣・鬼の爪」と明らかに異なるのは、 前作では舞台の山形県・庄内の風景を積極的にシーンに取り込み、 東北の郷土の雰囲気を作品中に上手に織り交ぜていたのに対し、 今回は屋敷や城内といった舞台セットが中心の、インドア中心のやや窮屈な作品展開となっております。 ただしその制作スタイルが逆に、今作のテーマの中心「夫婦」の日常風景を味わいよく描き出すことに結びついています。 そういう意味では成功かもしれません。 で、僕から見たキムタクの演技ですが、十分に役にはまってますよ。 序盤こそいつもの”キムタク”でしたが、中盤、盲目になり絶望するさまを気合を込めて演じ、さらに妻との離縁、終盤の決闘にかけて迫真の演技を続け「役者」木村拓哉を見せてくれます。 さらに妻役の壇れいも可憐な大和撫子らしさを見事に演じていますし、坂東三津五郎も悪役らしさを存分に出してます。 その他、緒方拳、桃井かおり、小林稔持など脇役陣もいい味を出してくれていますが、特に中間役の笹野高史の役どころは非常に大きく見所だといえるかもしれません。 前作と比較される部分は結構ありますけど、一本の映画としてのクオリティを十分に兼ね備えていますので見る価値はありです。
「武士の一分」を見ました。 今年のベストテンに入る映画でした。 最初の山田洋次のシナリオは「愛妻記」だったという。 それではあまりいい題ではない。 やはりこの映画は「武士の一分」でなければならない。 「武士の一分」は「愛妻記」に関わっている。 なぜあだ討ちするのかときかれキムタク演ずる新之丞が 『「武士の一分」にかかわる事でございます。』と応える。 なんだか忘れられないフレーズになりそう。 ネット上の書き込みで最後の盲目の主人公が妻の手を取ってそれと理解するシーンは「街の灯」を思わせると言うのがあったがまさにそうだと思った。 「愛妻記」と名前を付けなかったことでこの映画は類いまれな「愛妻記」となった。 山田洋次は江戸時代の平和を高く評価する。 欧米の知識人は幕末の穏やかで謙虚で礼儀正しい日本人と農村の風景がユートピアのようだと語っている由 この映画は復讐劇、愛妻劇そして日本の文化の再評価劇である。
まず、主役は木村拓哉だが彼は俳優ではない。だが主役を自然に演じていた事は評価できる。方言も全編を通して自然に話していたし、剣道をやっていただけあって殺陣もよかった。彼の演技に対する批判の原因である「キムタク語」も、時代劇なのでもちろんないのでその点では安心して見られる。盲目になってからも、明らかに演技をしているというわざとらしい演技ではなく、自然体でキムタクを主張する事なく落ち着いた演技をしている。だが、さすがは木村拓哉というか存在感はある。檀れいは初めてにしては頑張ったと思うし、笹野高史はさすが名脇役という演技、桃井かおりの存在感もさすがと共演者も素晴らしい。 「華麗なる一族」も原作が好きなので全話見たが、見て感じたことは、彼のイメージに関係なく演技させようと製作陣が思えば、彼はそれに応えるだけの力量を持っているのではないかと感じた。それまでイメージ通りに演じさせ過ぎた結果、批判に繋がってしまったと思われる。 そしてこの作品は、時代劇としては異例の興行成績を記録した。その事に関して、興行目的のために木村拓哉を起用したと主張する人もいるが、主役を演じられるだけの力量があると判断しての起用だと思う。俳優を本業としていない割には、この作品の主役を見事に演じて見せたと思う。これまでに確立された「キムタク」のイメージを引きずり、その彼が主役を演じている作品だからと偏見を持って見られていることが非常に残念である。
最近は洋画ばかり見ていて、やはり日本の映画はどこかレベルが低いのかも、と思い はじめていたのですが、武士の一分には日本映画でしか味わえない感動が沢山ありました。 それは日本の四季でしか味わえない季節の音であったり、夜の風であったり、日本の女性 ならではの魅力であったり。その表現がとても良く映像に出ていました。 こういった事は海外の方では理解しづらいと思いますが、これが日本の良さなん だなと思います。他の方はどう感じるかわかりませんが、私は武士の一文なら胸を張って 日本の作品だと言えますし、むしろこれが日本なんだと言いたいですね。恥さらしな映画 が目立つだけに、この映画の良さはとても伝わってくるはずです。