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阿修羅城の瞳 [DVD]

阿修羅城の瞳 [DVD]

普通 / 口コミ件数 : 21


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1.  とても良い gumby13さん 書き込み日: 2005年10月05日

破滅の美学に彩られる、狂おしいほどに愛らしい宮沢りえ

文化文政の江戸の町は「鬼」が跳梁する魔都と化していた。「鬼」たちを滅する為に組織された裏奉行「鬼御門」の副長だった病葉出門(市川染五郎)は、ある事から鬼御門の職を辞し、中村座の看板役者として人気を博していた。白川夜船と洒落込んだある日、取り方に追われる忍装束の美少女と出会う。彼女こそ江戸の街を騒がす義賊「闇椿」の頭領、つばき(宮沢りえ)であった。

一方、鬼どもの不穏な動きを察知した鬼御門筆頭国成(内藤剛志)は、鬼の頭領美惨(樋口加奈子)を追い詰め、鬼の王阿修羅の復活が近づいていることを知る。だが、阿修羅の力を我が物にしようと企む阿部邪空(渡部篤朗)は国成を亡き者とし、美惨と結託するのであった。

「最も強き漢が阿修羅を目覚めさせる」という美惨の言葉に、野心と自己陶酔をたぎらせた邪空は、阿修羅復活の鍵を握るつばきを拉致しようとするが、つばきが逃げ込んだ先は、舞台稽古の最中の中村座。元の同僚同士がつばきを巡って合間見えることになった。かつての「鬼殺し」出門と、鬼に魂を売った邪空、鬼の世を来らしめんと画策する美惨、三者の思惑が、失われた記憶を求め流浪するつばき中心に、世界に破滅を齎す渦を巻き始めた。

舞台劇がベースなだけに、CGも含めた美術の力の入れ具合やカメラワークのケレンが素晴らしい。そしてそれらは、宮沢りえ演じるつばきの艶に収斂されているのだ。三十路を過ぎて久しい彼女だが、十六七の小娘の愛らしさからサロメの如き激しい女に至る変遷を見事に演じている。クライマックス、恋焦がれながら、互いが己がものにならない事を知っているつばきと出門は、いっそ相手を殺めてしまおうと、刃で愛撫しあう。この戦いの結末には、世界や、それを構成する彼らの近しい人々の行く末なんぞ、これっぽっちも配慮されていない。これぞ、破滅の美学!究極のエロス!



2.  とても良い おじいさんさん 書き込み日: 2005年11月17日

宮沢リエ・ファン必見!!

観たい理由は一つ。
宮沢リエがでる。
宮沢リエは『たそがれ清兵衛』・『父と暮らせば』と最近の作品は見事。本物の女優になるとみた。
彼女の成熟していく姿を見届けたいファン心理。
相方は市川染五郎。
言うことなし。
二人の役者の芸を見せてもらえばそれでよし。
宮沢リエ、よかったよ。
でも濡れ場は駄目!!
歌舞伎役者の遺伝子をうけつぐ染五郎はさすが伝統的・舞台役者。殺陣見事。
ストーリーなんてどうでもいい。
ド派手な色づけと荒唐無稽な話し。これが虚構だ!!
十分まんぞく。
割り切って、こんな見方ができる作品はすくなくなった。
けっさくと言うべきか。



3.  良い ゆりちゃんさん 書き込み日: 2006年11月05日

チャンバラ好きにはたまらない!!

宮沢りえの可憐で清楚な美しさと、
市川染五郎の計算されつくされた男の色気がたまりません。
特に市川染五郎さんの着物の着崩し方や所作、
殺陣にいたっては梨園育ちの本領を発揮しています。
衣装も素敵です。

脇を固める役者陣も実力者ぞろいで見応えあり。
チャンバラ好きにはたまりません。

ただ、りえちゃんが鬼になってからは
なんとなく失速したようなものたりなさを感じましたね。
鬼の王ならもっとそれらしい強さを見せてほしかったと思いました。

それでも二人の色気と演技だけで、何度でも見返してしまいました。



4.  良い 葉桜さん 書き込み日: 2006年01月26日

良い意味で外連味溢れる、痛快でした。

舞台の映画化という事でどんな風になるのかな・・・とは、思っていたのですが登場人物一人一人が気風が良くけれん味たっぷり、でも嫌味だとは感じない、逆に大袈裟さが痛快。市川染五郎さんも渡部篤郎さんもかなりの熱演で、良い傾きっぷり。樋口可南子さんも含め、「有り得ないお話」を愉しんで力演しているのが良いですね。
冒頭の鬼を狩るシーンの退廃的で豪華なこと、ここから物語にすーっと引き込まれて行きました。退廃的でどこか金襴豪華、江戸円熟期の文化を思わせるような演出も良いです。

殺陣も中々派手で見せ場はたっぷり。。。ラスト、とある対決のシーンは切なくも涙の一滴も出させない。観客さえよそ者・・・ここまで出来れば立派なモノだと思います。ひっくり返ったおもちゃ箱にも美しいストーリーがある。

欲を言えば、中盤にたどり着く所と、ラストまでが一部失速。「ここまでやって普通に終わったらどうしよう?」と感じてしまった。もちろん期待を裏切られなかったのだから良いのですが。どうせやるなら、終盤付近もも少し派手に。衣装も小綺麗でしたが、悪趣味なぐらい派手でも良かったかも??

それにしても32歳で生意気な小娘の役をこなしてしまう宮沢りえは凄いなあ・・・。モスクワで評価された「華の愛」の時とも「たそがれ清兵衛」とも全く違った魅力を堪能出来ました。気風はいいけど、恋には一途、可愛かったです。




5.  良い tikuponさん 書き込み日: 2005年09月03日

芝居小屋から。

 演劇で成功した作品を映画化したもの。最先端の電子技術を駆使して凄いものができると期待した人には物足りなさが……。しかし、この映画はそういうことを要求するものではない。19世紀前半の江戸文化の爛熟期に、実際でありながら超現実的な題材を求めて悶々としている芝居作家四世鶴屋南北(小日向文世)が、この映画の要(かなめ)。ストーリーの「鬼殺し」や悲恋は繰り広げられる扇面の世界。ストーリーは「中村座」の役者・病葉出門(染五郎)と阿修羅の前身・つばき(宮沢りえ)との悲恋。つばきは恋をすると鬼の王「阿修羅」に生まれ変わってしまうという宿命。すべての登場人物と行為は阿修羅復活を目指してまっしぐらに進み、阿修羅城の崩壊に至る過程を描く。この映画の観客は、そういう荒唐無稽の話や役者の演技が楽しめる人。「あほらし」と思う人は無縁の人。劇中の「中村座」は香川県琴平町「金丸座」を使用しており、つばきが逃げ込んでゆく「奈落」も見学することができる。この映画はこの芝居小屋と鬼の世界を対極とし、両者をつなぐ世界が夜の川であり、町である。役者としての染五郎の芸と魅力も見もの。すこし年を取りすぎたが、宮沢りえも貴乃花事件以来、いろいろあったけれど、玉三郎に鍛えられて立派な役者になった。結婚しなくてよかった。彼女の見せ所・見せ方を心得た演技を楽しめばいい。また、それを取り巻く脇役・渡部篤郎扮する「阿倍邪空」の気味悪さ。鬼を率いて阿修羅復活の計略を巡らす鬼女・美惨の樋口可南子。お互い男と女の言い知れぬ美しさ・気味悪さ・あくどさを表現できる役者である。そんなお芝居を枡席に座って楽しむ、そんな映画であると思う。



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