とても良い / 口コミ件数 : 20件
価格 : 3,076 円
「用心棒」に続く、黒澤娯楽時代劇の名作。「用心棒」よりもユーモアが強調され、キャスティングも小林桂樹、入江たか子、伊藤雄之助、田中邦衛など少しとぼけた面々が適材適所で配役されています。三船の豪快さ、仲代の冷徹ぶりも健在です。「用心棒」の続編ではなく姉妹編なので、この作品だけ独立して観ても十分面白い。むしろ始めての黒澤映画だったらこちらの方が面白いかもしれません。織田裕二主演でリメイクされていますが、スチール写真を見るかぎり、今の若手俳優特有の前髪を下ろしたおかしなマゲ(若くではなく幼く見える)を見ただけで、ゲンナリです。三船敏郎の男臭い豪快さは表現できないでしょうね。この価格で出るなら絶対に買いです。少なくともリメイクのロードショーにお金を払うよりは有意義だと思います。
森田芳光監督、織田裕二主演で、この黒澤映画のリメイクを作るらしい。 森田監督も随分思い切ったことをするものだ。 普通の基準で相当に素晴らしい映画になったとしても、 この黒澤オリジナルと比べられたら、 「やっぱりオリジナル版の足元にも及ばない」と評価されるではないか。 それくらいこのオリジナル版はスゴい映画なのだ。 この映画、数ある黒澤映画の中ではある意味異端と言ってよい。 上映時間が短く、スケールが大きい大作と言うわけでなく、 社会的なテーマを扱ったり、心に響くメッセージを持っているわけでもない。 腕の立つ浪人が勧善懲悪で悪者たちを懲らしめると言った、 あらすじだけから言うと、ごくごく普通のチャンバラ時代劇だ。 だが、そのような「普通のチャンバラ」だからこそ、 黒澤の映画監督としてのずば抜けた技量が表れている。 アクションはもちろん、笑いあり、ハラハラドキドキあり、 どんでん返しのトリックあり、悪が倒れる爽快感あり、 そして目に焼きついて絶対忘れられないラストシーン。 ここまで書いて、リメイク版を作る森田監督の気持ちを邪推した。 森田監督は、ひとりの映画ファンとして、 1人でも多くの人に、オリジナル版椿三十郎を見て欲しいと思ったのではないか。 そのために、自らの作品に悪評がついてでも 「オリジナルを見直すためのリメイク」を作ったのではないかと。 ひとつ注意。 リメイク版を見たい人は、先にオリジナル版は見ないように。 オリジナルを先にみると、非常に高い確率でリメイクにがっかりする。 でも、リメイク版を先に見れば、ある程度リメイク版を楽しんだ上で、 さらにオリジナルで極上の楽しみが得られるはずだ。
問答無用、びゅんと伸びるストレートの速球の面白さがあった『用心棒』に対して、翌年、1962年(昭和37年)製作のこちらは、絶妙の曲線を描いて曲がるカーブの趣。夜の社殿で話の経緯を提示する出だしのシーンから、血しぶきビュッ!のラストの決闘シーンまで、緩急取り混ぜたテンポで楽しませてくれました。 全編を貫く太い流れのひとつは、椿三十郎(三船敏郎)と室戸半兵衛(仲代達矢)の丁々発止の駆け引きと緊張感。そのたて糸に時折織り込まれる横糸が、飄々とした登場人物のとぼけた面白味。なかでも、三十郎・三船も苦笑いするしかない城代家老夫人(入江たか子)のおっとりとした物言い、キャラクターが魅力的でしたね。 あとは、そうだ、見張り役の侍(小林桂樹)が「ちょいと割り込みますがね」と言うことだけ言って、「それじゃあ、わたしはこのへんで」と押入れに戻るシーン。あそこはおかしかったなあ。くすりとさせられました。 加山雄三以下の若侍のなかでは、田中邦衛がいい味出していました。
これはどう云う訳だろうか。製作サイドのネタ切れか?それとも今更ながらに黒澤の時代を超えた映画作家としての力量が再認識されていると云う事なのか? 本作は「用心棒」の続編。一般的な評価は勿論圧倒的に「用心棒」だ。中には「柳の下に二匹のどじょうはいなかった」と云う酷評迄ある。 映画としての完成度の高さと迫力は「用心棒」であろう。あの隅々迄で計算され尽くされた精緻なカメラワーク(宮川一夫の傑作だ)と舞台劇の様な設定でありながらも映画ならではの迫真の映像美に加え、三船の名演はこの作品に続編の存在などあり得ないと思わせるものだった。 しかし黒澤は凡百の映画作家とは違った。主人公の三十郎だけを流用して全く別物の世界を作り上げてくれた。 前作を意識して敢えてライトタッチの演出・映像。カメラに宮川や中井朝一を起用しなかったのも意識的なものだろう。 時代劇でありながら、血気に逸る若者と物に老いた三十郎や城代家老睦田との対比は、いつの時代も変わらない世代間の相克を表している。完璧主義者の黒澤が加山雄三以下若侍達の大根演技を容認したのも、現代的な若者達の言動を加山達に重ねあわせていたからだろう。 ラストシーンは無論最高の見せ場だが、映画の中程で何十人もの侍をなで斬りにした三船が、物凄い形相をして肩で息をする場面は、所謂「時代劇」を超越した黒澤流リアリズム演出の見事な発露だ。 他にも入江たか子と伊藤雄之助の飄々とした演技が、見事に脇を引き締めている。リメイク版で初めて黒澤を知った人たちにも、ぜひ観てもらいたい素晴らしい作品だ。
何がオダユージだ あんなもの比較するまでも無くこっちの方が面白い 皆が言ってるように比べるまでも無いのだ 迫力や面白さが桁外れに違う やっぱり何度見ても最後の切りあいのシーンは素晴らしい 長いにらみ合いのすえ画面から音は完全に消え去り血しぶきが四方八方に飛び散る あの興奮を二度実現するのは不可能 「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンのキャラクター もこの三船敏郎にオマージュを捧げたものだったらしい 間違いなく日本映画の至宝 素晴らしい映画でした