良い / 口コミ件数 : 2件
価格 : 240 円
主演のカム・ウソンは,2002年映画「Marriage Crazy Thing(結婚は狂気の沙汰)」に初出演,初主演ながら青龍映画賞最優秀新人男優賞を受賞し,続いて主演した2004年の「R-point」も同年夏のナンバー1ヒットとなるなど,優れた演技力で注目される新人です。この作品は,韓流お得意の「交通事故」「記憶喪失」という事象を巧みに使い,ある男(カン・ミン=カム・ウソン)の14日間の失われた記憶をめぐって繰り広げられる真実追求のサスペンス・スリラーです。推理小説で使われる点(点の要素は「クモの森の伝説」「フィルム」「電話」「鍵」「少女」など)と線の技法を取り入れ,渋い作品に仕上がっています。R18指定はヌードシーンがあるからかな?
この映画を見たのはかなり前になるけど、未だに強く印象に残っている。何の予備知識もなく、何となく見ただけなのに。最初は「カル」や「H」の様な「セブン」系韓国映画かと思っていたら・・・D・リンチ作品に近い感触で、解りづらいという人もいるだろうが、「ロスト・ハイウェイ」や「マルホランド・ドライブ」みたいな映画が好きな人にはたまらない世界だ。ストーリーの整合性とかスッキリしたオチを求めて見る類のミステリーではないので、そのての作品をお求めの方は見ない方がいい。それより、人間の記憶の頼りなさ、自分に都合のいいように記憶を解釈し直してしまうエゴを持たざるを得ない物悲しさ、に心当たりのある人にとっては、何とも身につまされる話になっていると思う。林の中で少女が浮き上がる美しく不気味なシーンと、停止したリフトのシーンの揺れ動く不安定感が醸し出す心の揺れは、記憶の不確かさの象徴だろう。しかし、そんな不確実なものにでもすがりつかなければ、人間は人間性を自覚出来ない、という袋小路に情け容赦なく主人公を突き落とすラストシーンは、人間が生きていく事自体につきまとう残酷さそのものを実に上手く描いていて、秀逸と感じた。