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日本のいちばん長い日 [DVD]

日本のいちばん長い日 [DVD]

とても良い / 口コミ件数 : 34


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1.  とても良い FORRESTさん 書き込み日: 2007年04月23日

決起工作に奔走する、青年将校たちの熱意と狂気を描く傑作!!

 近衛師団長惨殺シーン、三船敏郎演じる阿南陸相の自決シーンは目をそむけたくなるほどの迫力がある。この作品が白黒で良かったと思う。

 決起工作に奔走する青年将校たちの軍服の、脇から背中を黒く染める汗の描写。額に光る玉の汗。参謀飾緒をはねあげながら、長い坂道を自転車で駆け上がる彼らの異様なエネルギー。おそらく実戦経験がなく、目の前に広がる本土空襲の災禍も国民の窮状も理解しようとしない彼らが、なお、国家のためと終戦阻止の決起に情熱をかける。ここには「敵を知らず、己を知らず」自分の都合のままに主観的感情的な戦争指導に暴走した昭和の陸軍軍人の典型が浮かび上がる。目をむいて、激情のままに行動する畑中少佐を黒沢年男が力演。「貴様の純粋な心には感銘する」と不本意ながら決起工作に協力する井田中佐の言葉は、畑中少佐ら決起派将校の心情を解く「鍵」となっている。彼らの決起工作は「こうなるであろう」「こうあらねばならない」という主観に立って構成され、国を思う我々の工作が成功しないはずがない、という自己陶酔に支えられている。名作である。



2.  とても良い Kazさん 書き込み日: 2007年03月02日

見事な演出と演技陣

終戦前夜から当日の軍内部の姿を描いた超大作。
東宝の8.15シリーズ最初の作品であり、大宅壮一の同名小説を岡本喜八監督が見事に描いている。
主演は当時の東宝オールキャスト総出演で三船敏郎と黒沢年男2人の
真剣な演技に当時の軍内部の葛藤が見事に再現されている。
あえてモノクロ作品で撮ったことにより、出演者の表情が鋭く描かれています。
岡本喜八の才能に脱帽します。
長い長い1日であったろう時の流れが、我々見る側も手に汗を握って同時進行します。
最後に流れる天皇陛下の玉音放送の中、悲しい結末を迎え長い1日が終わります。



3.  とても良い 戦争映画小僧さん 書き込み日: 2007年08月26日

すさまじいド迫力

 東宝俳優のすさまじいド迫力、圧倒的な存在感にただただ脱帽。何なんでしょうね、この緊張感は。この当時の日本映画は本当にすごいですね。とにかく感想にならないくらいに圧倒されました。ドキュメンタリータッチで玉音放送までの1日を描いているのですが、戦闘シーンなどがほとんどある訳でもないのに引き込まれていきます。監督の手腕・名優の演技・脚本等全てがすばらしい(黒澤年男の演技がちょっとおおげさ?)。現在の日本の映画界ではリメイクしても、ここまでの作品には仕上がらないでしょう。テーマもはっきりしていますしね、必見です。



4.  とても良い 松本和敏さん 書き込み日: 2009年09月07日

『ヒトラー最期の12日間』と比較すると興味深い

この映画は何度も観ている。
実際のできごとを題材にした映画は、事実を淡々と描写すれば、
くりかえし観るに値する作品になるといういい例だからだ。
先日『ヒトラー最期の12日間』を観た。
おなじ最後の日をあつかっていながら、その内容のちがいにおどろいた。
『ヒトラー最期の12日間』は、ひたすら頽廃と絶望を描いている。
『日本のいちばん長い日』は、ひたすら敗戦までの手続きを描いている。
これは『ヒトラー最期の12日間』を観て、はじめて気がついたことだ。
原作がそうだからと言えばそれまでだが、このちがいは興味深い。
観るたびに想像をあそばせることのできる映画が好きである。
後年、おなじ原作で8月15日を描いた『歴史の涙』というTBSのテレビドラマは
駄作だった。何人も女優がでてきて、泣いたりわめいたりするからだ。
こういう作品には、想像をあそばせる余地はない。



5.  とても良い Van Dammeさん 書き込み日: 2008年12月29日

終わらせることの難しさ

 8月15日に玉音放送が流れるまでの24時間を追った、緊張感みなぎる傑作。監督・岡本喜八、脚本・橋本忍。そして男汁だくだくだの豪華俳優陣――長尺でも安定感が段違いだ。

 当時首相の鈴木貫太郎(笠智衆)、本土徹底抗戦を訴える陸軍大臣阿南(三船敏郎)、そして国体護持のためにクーデターを画策する青年将校(黒沢年男)、そして昭和天皇――それぞれがそれぞれの立場で国を想い過ぎるがゆえに、意見は平行線を辿り続け、その間にも下界では被害が苛烈さを増してゆく……。

 特に強烈なインパクトを残すのが、ひたすら肩周りにびっしりと汗を染み込ませながら皇居周辺を行き来する青年将校たち。彼らの国を想う気持ちは純粋そのものなんだろうけど、純粋過ぎるゆえにその近視眼っぷりは見るに堪えない。天皇を守ることが任務の近衛兵たちが、玉音放送を阻止するために、宮内庁に銃を向けるのだ――とんでもない妄執だ。結局彼らにとって天皇は絶対であり、絶対ではなかった。よく、戦況が悪化しないうちにどうして戦争を終わらせなかったのか、という声は多い。自分もそう思う。けれども、時の為政者たちは終わらせることの難しさを誰もが知っていた。そして事実、終わらせることはとんでもなく難しかった。これを見るとそう思わざるを得ない。玉音放送によって戦争がすんなり終わったと勘違いしていた自分のような人間に、是非見て欲しい激動の昭和史。



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