とても良い / 口コミ件数 : 14件
価格 : 3,743 円
といっても、戦争・戦場が美化されている映画ではありません。 玉砕必死の孤島から日本兵を撤収させるという最初から負け戦のお話。組織内のプレッシャーや嘲笑に晒されても、黙々と作戦を遂行した三船敏郎演じる指揮官の姿には会社人なら感じるところがあると思います。「名誉の戦死」を覚悟していた守備兵が迎えの船を見て落涙するシーンは感動的。
だまされたと思って見て欲しい。緊張感のあるストーリー、臨場感のある画面、迫真の演技、日本の戦争映画の最高峰である。霧の中の突入シーンなど、円谷特撮の白眉と言っていい。 最後のテロップが、何とも小気味よい。その結果(映画を見て欲しい)25名の戦死者と60名以上の負傷者が出たそうである。また、映画には出てこないが、立ち去り際の日本軍が建物に「ペスト患者隔離収容所」の看板を立てておいたところ、あちらさんはパニックになり、あわてて本国からワクチンを送らせたとのこと...。やる時はやりますな、ご先祖さんたちも。
…という言葉を昔どこかで知りました。 この映画を最初に見たのは、もう数十年前のTV放映でしたが、その当時はまだキスカ撤退経験者の方がご存命でいらして、本編前にその当時の想い出話しをなさっていたという記憶があります。 そしてこの映画の公開当時、エンドマークが表示された瞬間、劇場は満場の拍手に包まれたとか。 日本軍が誰も殺さず、何も破壊せず、なおかつ爽快なハッピーエンドを迎えるという、戦争邦画史上稀に見る傑作と言えましょう。 ちなみに私の落涙ポイントは、いよいよ撤退というさ中、ある一兵卒が、地中に埋めていた食料を掘り起こしながら、残していく犬たちに「さあ、いっぱい食べろ。死ぬんじゃないぞ!(生き延びろよ、だったかな?)」と話しかけているシーン。と、胸に抱いた戦友の遺骨に「家に帰れるんだぞ」と優しく話しかけていた兵士のシーンでした。 あの犬たち、その後の米軍の爆撃を受けてもしっかり生き延びていたんですから!凄い!!
などの戦闘の様子や家族・知友人への思いを綴った日本兵の日記がアッツ島でアメリカ軍に拾われた。 この日記の翻訳は多数のコピーがとられアリューシャン列島を奪還する部隊の米兵たちにある種のお守 りのようにでまわった。米兵たちは日本兵を恐れていた。だがこの日記のコピーは「敵も同じ人間だ」 と米兵たちの思いを強くしたに違いない。 濃い霧の中をおっかなびっくり攻めてくる米軍の意味合いがまた味方のキスカ守備隊を全員生きて帰還 させるための努力と犠牲、そして生還の喜びが玉砕の島アッツ島とのコントラストの強さと相まって 「米軍を出し抜いた爽快感がある戦争娯楽作品」から自身の中ではある種意味合いが変化した希有な映画 となった。 蛇足になるかもしれないが、アッツ島にいた先住民は日本軍の占領後に北海道へ(捕虜として)避難させ られたがかなりの人が気候風土の違いなどから病死。戦後もアメリカの対ソ連戦略や環境保護の名目などで 故郷への帰還は許されなかった。
三船敏郎や藤田進、土屋嘉男、志村喬など黒澤映画を飾った名優陣の演技と円谷英二の特撮が冴え渡る佳作。(特に、後者について、阿武隈と国後の衝突シーンや艦隊が浅瀬を回避してキスカ島に乗り込む操舵のシーンは見物。)戦争を美化することは勿論できないが、数多ある戦争映画の中でも日本映画史に残る名編であると思う。