私は「10億分の1の男」を「シモーヌ」と同時に買いました。 10億分の1の男を買った理由。 ほとんど知らない人達が作ったスペイン制作映画で斬新・濃厚を期待。 ゴヤ賞の最優秀新人監督賞を受賞した。 渋いマックス・フォン・シドーが出演。 強運な者を集め、普通ではない奇抜なゲームを競い合わせるのだが、その先に何が用意されているのか期待した。 シモーヌを買ったのは。 監督が「ガタカ」のアンドリュー・ニコルだった。 ガタカは素晴らしかった。 バーチュアル画像の完璧な女優を持ち出すことで、どのようなテーマをこちらに迫るのか、知りたかった。 結果、本作に賭けた金は回収できた。 シモーヌは・・・。 「10億分の1の男」は、そのストーリーをサスペンスとして楽しむより (できる方もおられるでしょう)、人間とその不条理性を感覚的に表現した名作だと思います。 カフカの「変身」や「城」にみられる因果性の耐えられない欠如感です。 私の感覚では「CUBE」、「ガタカ」、「ダークシティ」、「デモンズ」などが、テーマをちょっと違えているが、共通するジャンルにあると思います。 ある日突然、これまで生きてきた日常が一切通用しない異形な秩序に蹂躙され、主人公がどう対処するか、作者が何を導き出そうとするのか、見る者がそれを読み取れるのかの真剣勝負となるわけです。 色調濃厚な暗めの画面、私には無名のフレッシュな配役達の気合いの入った演技、努力すれば深みの見えてくる筋立てなど、一連の不条理ムービーの愛好者に是非コレクションに加えることをオススメします。 |