とても良い / 口コミ件数 : 5件
価格 : 4,397 円
岡本喜八監督の戦争に対する静かだが強烈な怒りが伝わる名作。戦争の理不尽さ・滑稽さ・悲惨さ・虚しさ・無意味さをこれほど訴える映画はない。配役も素晴らしい。「あいつ」寺田農は一世一代の当たり役。あの肉体が表現するものは大きい。デビューしたて大谷直子の初々しさ!今の映画にはない、気合いとコク。とにかく見るべし!
喜八っつぁんの戦争映画はどれも名作揃い。「独立愚連隊西へ」の様な漢気溢れる進軍ラッパ映画ももちろん好きだが、一本選べというなら「肉弾」になる。諦念の中、乾ききったユーモアと情愛が観る者の心に爪痕を残す傑作。文字通り「魂の叫び」といえるラストシーンは「映画」という手段が伝える最良のメッセージではなかろうか?
戦争という非常事態の中での諦観とユーモア。私の知る限りでは邦画の喜劇映画のベスト。
太平洋戦争末期、日本では特攻攻撃という悲惨な状況があった。 かつて、予科練にいた老紳士と話したが実際にあった特攻攻撃は「神風」のような華々しいものではなく、航空機の不足からベニアのボートに爆弾を載せて突撃するものらしかった。 本作の主人公も特攻の命を帯びているが、海岸に穴を掘って敵が来たら爆弾を持って突撃するという「肉弾」だ。 本作は戦争映画でありながら、実は戦闘シーンはおろか空襲など、人が死ぬシーンは1度も登場しない。 「戦闘シーン」がないのになぜ戦争映画なのか? それは本編を観ていただければ分かる。 本作は他に類をみないほどの「戦反映画」であり、当時の「青春映画」でもある。 岡本作品にあっては地味目な作風であるが、こうした作品こそ岡本監督が作りたかった作品であろう。 終戦時の日本を描いた「日本の一番ながい日」が大ヒットした次作に本作を作製したことでも 岡本監督の平和への熱烈な願いがうかがえる。
何度も見たくなる戦争映画です。 岡本監督の別作品である「日本の一番長い日」と対になるような作品です。それは内容的な面と演出的な面の両方においてです。「日本の一番長い日」ではほとんど見ることのできなかった岡本監督ならでわの軽快で愉快な演出がされており、一般的な戦争映画とはまったく違った印象の作品になっています。ATG作品ではありますが、話の内容はかなりわかりやすく誰が見ても比較的に他のすめる作品だと思います。青春と戦争、生と死、これらのことについてとても考えさせられる映画です。一度は見ておくべき作品だと思います。