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貧乏神→疫病神→死神。貧乏になって、病気になって、死ぬ。 |
降旗康男監督作品。浅田次郎原作。
時は幕末。
ある日、下級武士の別所彦四郎(妻夫木聡)は、向島の三囲(みめぐり)稲荷様が出世に効くというご利益の噂を聞く。
出世はもはや神頼みしかないと、自分もお参りに行こうとするが、酒に酔って道に迷ってしまい、たまたま見つけたお稲荷様に、祈願をしてしまう。
しかしそこは、漢字違いの三巡(みめぐり)稲荷、災いの神を呼び寄せるお稲荷様だった。
さっそく現れたのは、貧乏神。まず自分が財産と収入をなくし、貧乏にする。その後、疫病神、死神が現れる、と言う。
3人の神様に取り憑かれた人の運命は、貧乏になって、病気になって、死ぬ、という、逃れられない死への一本道。
彦四郎はこの運命から逃れられるのか……?
災いをもたらす神なのに、貧乏神(西田敏行)も、疫病神(赤井英和)も、そして死神(森迫永依)も、なんだか憎めない。
逆に、彦四郎の兄(佐々木蔵之介)は、どこまでもずるく憎たらしい。神は己の職務を果たすのが定め。人は堕落が許される。
脇を固める香川照之、佐藤隆太、そして江口洋介が、いい味出している。特に佐藤隆太の、怪しげな呪文が、少しながらも効果があるのが面白い。
人は必ず死ぬし、いつ死ぬかわからない。明日死ぬかも知れないし、数分後に死ぬかも知れない。でもなんとなく自分が死ぬのは何十年も先だと思っている。
だから、もうすぐ確実に死ぬとわかったときに、初めて見えてくるものがある。
一旦祈ってしまっては、律儀に願いを叶えてあげようとする神様達による逆らえない運命に、彦四郎は逆らおうとするが、たとえ自分が助かっても、周りの人人が不幸になっていく。
その結果、彦四郎が最後に選んだ道は、潔くも悲しいものとなる。
死を意識することなく、ただ漫然と生きている人に、人生の意味を考えてみようと思わせる映画。 |
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