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人生劇場 飛車角と吉良常 [DVD]

人生劇場 飛車角と吉良常 [DVD]

とても良い / 口コミ件数 : 2


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クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:2 1
1.  とても良い みでじゃさん 書き込み日: 2005年11月08日

内田吐夢の実質遺作にして任侠映画の最高峰

ご存知、尾崎士郎の長大ロマン小説のごく一部(残侠篇)を、日本映画史に名を刻む巨匠の一人、内田吐夢が1968年に監督して映画化した作品。当時すでに東映の定番であった任侠路線という「プログラム・ピクチャー」から、奇跡的に生まれた芸術映画、と呼べるとほどの完成度を誇る。「任侠映画は勘弁」と避けている方も(という自分自身、そんなに好きなジャンルでないし、肝心の沢島正継の『人生劇場・飛車角』すら見ていないが)、この映画に関しては、60年代後半に多くの「学生&インテリゲンチャ」から圧倒的に支持をされた任侠映画という社会風潮を再びフィードバックしてさらに作り込みが行われた芸術的映画、として当時の社会風潮も吟味しながら見ることで、一層魅力が増すので見直してみる価値があると思う(蛇足だが、この物語を長大ロマンとして正しく映画化した作品には、松竹で加藤泰監督による『人生劇場 青春・愛欲・残侠篇』〔72年〕があり、こちらも必見)。内田吐夢は戦前の36年にも「人生劇場」の青春篇を日活で撮っているので、実に30年ぶりの続編にして実質遺作(東宝での宮本武蔵シリーズ番外編『真剣勝負』〔71年〕は完成前に亡くなっているのでこういう表現)となった。レナード(『ザ・ヤクザ』等の脚本)&ポール(『タクシー・ドライバー』の脚本、『MISHIMA』等の脚本・監督)のシュレーダー兄弟は、この映画をよく研究した―とのフォークロアも伝え聞かれる。



2.  とても良い よしぼうさん 書き込み日: 2009年05月08日

東映の、よき時代のはじまりを作った作品

三島由紀夫が鶴田浩二のベストアクトとした作品が二つある。
一つは「博打打ち・総長賭博」。そして、もう一つが本作である。
内田吐夢監督の演出はさすがで、安心して見ていられる傑作である。
尾崎士郎の「人生劇場」は何度も映画化されているが、一番有名で、よくできているのも本作だろう。
この作品は鶴田浩二の他にも、高倉健、若山富三郎、藤純子、左幸子らの当時のオールスターキャストであり、その点も楽しい。
鶴田も高倉健も、飛車角や宮川はかつて演じたことがあり、演技が安定しているのもよい。
この映画が不思議がられているのは、ラスト近くの殴りこみシーンでかつて内田監督作「宮本武蔵」のようにモノクロになる点と、実験映画のような不思議な終わり方をする点だが、私はそんなに気にはならなかった。
東映任侠路線のはしりとなった名作であり、多くの人に味わって欲しいと思う作品である。



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