とても良い / 口コミ件数 : 2件
価格 : 5,470 円
ヴェルディ初期の問題作の「この一枚」と断じてもよいのではないでしょうか。amazon.comではやや不評な演出ですが、嫌味にならないのは魔女や幻影がぞろぞろ出てくる原作に合っているからでしょう。衣装はパンク風だったりしますが、演技の入念さでは他のオペラDVDの水準から一線を画し、全体として意外とシンプルで上質のシェイクスピア劇の舞台の趣があります。私には初めての歌手ばかりですが、特にレディー・マクベスを歌うマッロークがいい。発狂後の可愛い系の表情も凄くいいのですが、前半での恐い系美人顔はさらに物凄くいい。悪声に近い声はヴェルディの希望に合致してド迫力です。マクベスを歌うハンプソンはそれに比べると穏やかながら芯の通った声で揺れる心をしっかり歌っています。バンクォーもいいです。ツボを心得ているのでしょう、「コジ・ファン・トゥッテ」「セヴィリアの理髪師」とチューリヒ歌劇場での録音はどれも聴き映えがして好きですが、何故か何れも2枚組なのが不思議でもあり残念でもあり。このDVDでも特典映像を削って1枚に納めて欲しかったところです。
マクベスのイメージを高めてくれる名盤。 斬新な、目を楽しませる演出。役柄に合った歌手の容姿と歌唱。 が、やはり素晴らしいのは、この作品が非常にオペラに向いていると言う事だろう。 ヴェルディのオペラの中でも、もっとも劇的な作品とも言える。 特典映像のインタビューでもあったように、マクベスとマクベス夫人の二人の強さは対照的であり、弱い部分を相互補完し、目的へ向かい突き進んでいく。 また、この特典インタビューでもあった、マクベス夫人役のマッロータのレーザーのような視線や歌唱、演技は素晴らしい。 前半部分の衣装に込められた邪悪さもとても良い。 魔女達の衣装・動きも演出家の意図をあますことなく表している。 全般的に、観て聴いて非常に楽しめる1枚と言えるだろう。