 |
ドゥダメルとハーンからベネディクト16世への贈り物 |
クラッシック界の若い世代を代表する指揮者とヴァイオリニストがローマ法王の80歳の誕生日を祝う特別なコンサートで競演。
収録曲は
1. ガブリエリ:第9旋法による12声のカンツォーナ
2. モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番
3.ドヴォルザーク:交響曲 第9番 《新世界より》
4.ガブリエリ:ソナタ第13番
指揮はベネゼーラ出身のグスターボ・ドゥダメル(26歳)、ヴァイオリン独奏はアメリカ人のヒラリー・ハーン(28歳)と若手で固め、管弦楽は法王の祖国ドイツからシュトゥットガルト放送交響楽団を招くという趣向のこらし方。
まず、モーツアルトのヴァイオリン協奏曲ですが、ハーンは出だしこそやや緊張気味ですが、曲が進むにつれいつもどおりの切れと躍動感のある響きが戻ってきます。そして注目は第一楽章の結びで演奏されるハーンオリジナルのカデンツァ。 それにしてもモーツアルトを聴いている時の法王は怖いくらい真剣です。クラッシック音楽好きで知られ、当コンサートの選曲にも法王の意向が反映していたとのこと。オリジナルのカデンツァは、そんな法王に対してハーンが贈った心尽くしのプレゼントだったような気がします。
続いてドヴォルザークの《新世界より》ですが、ドゥダメルはスリリングな第一楽章、温かな第二楽章、スピーディーな第三楽章、そして力強い第四楽章とそれぞれの特徴をうまく捉えて一流のオーケストラをグイグイ引っぱります。汗だくになりながら全力で指揮をする真剣さと時折笑顔を見せる余裕も併せ持つ点に大物の片鱗を見た気がします。2009年からロサンゼルス交響楽団の音楽監督に就任する、というニュースを聞いた時はその若さに驚かされましたが、この演奏を聴いて今後が楽しみになりました。
内容は5つ星ですが、日本版はまだまだ高価なのでリージョンフリーの輸入版 (ASIN: B000PUB2B6)の方がよりお勧めです。 |
 |