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フランスオペラ/ドミンゴ/メト、それぞれの魅力の競演 |
フランスは、イタリア・ドイツと並ぶオペラ大国のはずですが、ではフランスオペラの代表作を挙げよと言われると、ちょっと困ってしまいます。『カルメン』や『ホフマン物語』は個性的すぎるし『トロイア人たち』は生真面目すぎるし大作でありすぎるし…。そんな時心に浮かんだのが、この『サムソンとデリラ』です。音楽のつくりの点でも、題材から言っても、かなり典型的・代表的なフランスオペラと言えるのではないでしょうか。このディスクにおさめられた上演は、メトロポリタン歌劇場のもので、いつもながらの大規模で豪華な舞台装置、レヴァインの堅実な指揮で、この作品の魅力があますところなく表現されています。オペラ本体の終演後、この舞台で長年活躍してきたドミンゴに対する表彰式の場面が収録されており、これもなかなかの見物です。無論、本編中でのドミンゴの歌唱も素晴らしいものです。このディスクの発売を機会に、フランスオペラのファンが増えてくるかもしれない、と予感させる内容です。 |
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