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「ゲド戦記」としては失敗、「映画」としては隠れた名作 |
最初に言っておくと、筆者は原作は未読である。
この作品に出会ったのは昨年の夏頃、友人から薦められたのでDVDで鑑賞してみたのだ。
ここでは主に映画鑑賞者を原作から見た人、原作未読で「ジブリ映画」としてみた人を分けて書く。
他のカスタマーが言っているように、「ゲド戦記」の映画化としてはかなり窮屈で無理矢理感が感じられる映画である。
原作に関しては殆ど知らないが、かなりの長編物であり、ゲドの過去なども描かれているようであるから、原作から入ってこの作品を見た、という人にとっては酷評を受けるのも無理はないだろう。
原作を未読で、「ジブリが好き」という理由で見に行った大衆にとっても、この作品は非常に難解であろう。
何故アレンは父親を殺害したのか、テルーは自身が竜であることを知っているのか、など伏線が未回収のまま終わってしまった。
それではこの作品はどういった人から評価されるのかと言われると、「純粋にこの映画を作品として楽しんでいる」人である。
メッセージ性に関しても「光から目を背け闇ばかり見つめている」「死を拒むことは生を拒むことと同じなんだ」といった台詞から読み取れる生と死、絶望と希望、荒廃した世界など現実社会をそのまま映したかのような世界観が非常に訴えかける。
映画ゲド戦記は非常に見る人を選ぶ作品である。
原作ファンからは不評を受けられ、ジブリや一般ファンにとっても最初から最後まで?マークが頭から離れないであろう。
しかし、作品を一つの作品としてしっかり受け止め、深い純粋な価値観を持った人にしか受け入れられるのではないだろうか。
残念ながら、筆者が思うにそういった純粋な価値観を持った人はこの世の中では少数派であり、大衆から評価が悪いのはそういった理由なのではないかと思う。
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