とても良い / 口コミ件数 : 12件
価格 : 3,042 円
高い評判は聴いていましたが、これ程とは思いませんでした。あまりに苦く哀しい物語で、カタルシスからはほど遠い作品ですが、作り手の気持ちが込められた「良い映画を観た」という思いが必ずや胸を満たすのではないでしょうか。主人公が最後に採った選択、そして虚しいラストシーンから、「子供にとっての本当の幸せとは何か」ということを考えずにはいられません。 長編初監督にしてこれだけの作品をものにしたベン・アフレック、裏に大変な努力があったであろうことは想像に難くありませんが、とにかく素晴らしいの一言です。
前々から観たいと思い、DVDのリリースをまだかまだかと待っていましたが、先日やっと観賞しました。 サスペンス映画であり、主人公のパトリック(ケイシー・アフレック)とともに、みているほうも推理をするわけですが、サスペンスを観なれているひとなら、事件の犯人が想像つくと思います。でも、この映画は「推理」をメインにしているのではないと思います。 事件を追うにつれて、これまで見えなかったものが見えてきたり、主人公のパトリックとアンジーの二人にも変化が表れます。 その中でなにが子供にとって幸せなのかと考えたり、正しいことは何なのかと考えました。 この展開の巧みさは原作から受け継いだものをベン・アフレックが上手く映像に込めてくれたからでしょう。 キャスティングも最高。エド・ハリスはやっぱり良いです。 重たい映画かもしれませんがそこまで後味は悪くありません。 これを観終わったとき、原作の「愛しき者はすべて去りゆく」の意味がわかりました。
4歳の少女が誘拐されて3日経っている。少女の伯父夫婦に 捜索を依頼された探偵が見た少女の母親は、同情しがたい生活ぶり。 指揮をとるボストン市警にモーガン・フリーマン、そしてエド・ハリス。 協力して捜査するうちに真相が見え始め、さらに二転三転していく。 物語の始まりから、引き込まれる展開と豪華なキャストは、 娯楽映画としての要素満載なのだが「娯楽」という単語を 使うのはためわれる。この映画の投げかけるテーマはそんなに 気楽なものではなかった。 推理を辿っていくと、隠しておきたい事まで晒される。 「正しいこと」の結末が必ずしも「良いこと」ではない。 この隔たりにある苦さが、重く心に残る一級の作品でした。
実の子どもが誘拐されたとき、手元に戻ってきてほしいと思うのはどんな親であろうと腹を痛め子の親であるかぎり、当然の切実な願いです。 ところが、その親が子育てができる能力に欠け、自堕落な薬中でどうしようもないとしたら、本当にその親に子どもを返すべきなのでしょうか。 本来はどんな状況であろうとも子どもを親元に返すのが基本的な考えです。 でも、子どもが戻ってきて、その親の元でその子どもは本当にすくすくと育つのでしょうか。 それが子どもにとって、将来に亘り、本当に幸せなのでしょうか。 アメリカ社会ではまさしくこういった葛藤がリアルに起こっているように思います。 この映画は単なる誘拐ミステリーのサスペンスドラマではなく、こういった社会問題に一石を投じた作品です。
非常にテーマが深く考えさせられる作品です。 ストーリー自体はありがちな幼児誘拐事件を取り扱ったサスペンスで、 確かに意外性を付いた一筋縄にはいかない展開で、それだけでも十分楽しめます。 ただその事件に折り込まれた動機が特筆されるべき作品です。 人として、子供として、そして親として何が幸せなのか?... そんな筆舌し難い思いが頭をかけめぐらずにはいられない哲学的なものを感じます。 答えは出ずも疑問を投げかける秀作です。 『ジェシー・ジェームズの暗殺』での怪演が記憶に新しいケイシー・アフレック 今回もニヒルに好演しています。