とても良い / 口コミ件数 : 1件
価格 : 4,935 円
むかしNHKを録画したテープを擦り切れるまで観た宝物のような映画です。 一生パッケージソフトでお目にかかることなんてあるまいと思っていたのに。 よりによって5.1チャンネルにリマスターされ発売されるなんて… ありがとう神様!IVC!(涙) 廃墟となった庭に戻ってきた 妻に裏切られ生ける屍のような男。 そんな彼をすこしずつ故郷の木漏れ陽が癒していきます。 青いワンピースで戯れる春の乙女とともに 再びめぐってきた青春の喜びと悲しみを歌うオフチンニコフの旋律! ロシア文学の典型・余計者の心象風景を これほど印象的にとらえた映画をほかに知りません。 19世紀デカブリストの乱後に現れたという彼らの虚しさにはどこか この時代の学生運動に敗れた若者像も重なって見えてきます。 時間が止まったようなピクニック場面の色彩感。 恋をささやく夜明けのバルコニーから滴り落ちる水の音。 モーツァルトのソナタを遠くに聞きながら 息を潜めて切り出される決別の言葉。 農民の子を自負しながらも耕したこともない土地の泥にまみれ 妻に三行半をつきつけられながら それでもただどうしようもなくスープを貪る男の情けなさ。 すべての夢が覚める残酷で美しいラストは何度観ても苦しくなります。 併録のインタヴューで監督が「どこかでヴィスコンティを意識していた」 なんて語っているのも興味津々。 タルコフスキーやミハルコフのみずみずしさを愛している貴方! なかなか観る機会のない映画ですが即買いです!!!!