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蟲師 (通常版) [DVD]

蟲師 (通常版) [DVD]

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1.  とても良い ぺろさん 書き込み日: 2008年03月31日

映画で綴った詩

映画は文脈を持っている。映画の文脈は大抵の場合、散文的な本質を持っていて始まりから終わりに向かって一貫したストーリーを展開していく。ただ、それは映画の文脈の定義ではない。
映画は普通、散文を綴るものだけど、この映画は言ってみれば詩として綴られている。一貫したストーリーに沿った展開ではなく、蟲師の世界を表現することに徹していて、どこから始まるわけでも、どこで終わるわけでもない漂流感や茫漠感が漂う作品。
まるで自然の風景に埋もれてしまうようなオダギリジョーの演技は、自然と蟲師や人の関係を上手く表現していて僕は好きです。人は自然と切り離せない、人は自然の中の一部に過ぎない。蟲師のおぼろげな世界を詩として楽しむことができなければ、この作品を理解することはできないんじゃないか。



2.  とても良い ねこまたさん 書き込み日: 2007年11月06日

実写としてのオマージュ的作品

個人的には、これは秀作だと思う。

原作コミックは、「鎖国の続いた明治日本風の」いつともどことも知れぬ幻想世界を舞台に、蟲師ギンコを案内役として、蟲と人が接触し織り成す悲喜の顛末を淡々と描いた作品。「蟲」とは、人には測り知れない独自の習性・生態を持って存在する目に見えぬモノ。蟲はあらゆる所に悪意も敵意もなく存在しているが、その営みが人と接触した時、思いもよらない怪異を引き起こす。「蟲師」とは、蟲が引き起こす怪異を紐解くことを生業とする者である。原作では、蟲と接することでの人の幸不幸、蟲の生態についての説明などは強調されない。昔話にありがちな説教臭さも一切ない。ただただ事の顛末が語られるだけである。ギンコが解決する話もあれば、どうにもできない事もある。怪異に遭遇し巻き込まれるのはギンコ本人であったりもする。

原作コミックを忠実に再現したアニメは、「原作そのまま」であるが故に高い評価を得た。すでに原作そのままの作品が存在するのだから、舞台を三次元に移した実写映画は、「そのまま」である必要はないと思う。「100年前の日本」という具体的な時代設定は、キツネが人に化けると信じられていた頃を喚起させ、幻想的で曖昧な「蟲」の存在をより身近に感じさせる。また原作にない独自の展開も、映画としての娯楽性に配慮した結果としてむしろ好印象を受けた。起伏に乏しいとの声も多いが、これ以上ドラマ性を重視すれば、それは「蟲師」ではなくなってしまう。「原作そのまま」ではないが、淡々と流れる原作の雰囲気は損なわずに、物語としてうまくまとめていると思う。特に江角マキコ演じる回想シーンのぬいは、まるで原作から抜け出してきたかのように秀逸だ。謎の多い終幕だが、個人的には「蟲と関わりつつも人としての歩みをやめないギンコと、身も心も蟲のような存在へと化してしまったぬいとの、残酷だが優しい別離の情景」と捉えている。かけ離れてしまった二人にとっては、これも流れ行く日常の一幕にすぎないのだろう。

この作品に「楽しい」「面白い」「明解」「感動的」といった感想を求めることはできないし、それを期待するなら別の作品を鑑賞したほうがいい。これは、ただそこに在る蟲のように、「懐かしく畏ろしく美しい日本の原風景がしんしんと心に降り積もる」、そんな余韻に浸るための作品なのだ。



3.  とても良い とっくりぴんさん 書き込み日: 2008年06月09日

好き

みんななんかいい評価じゃないっすね 僕は好きです 髪型が好き 誰かがゲゲゲのジョーとタイトルしてましたがまさしくその通りですな かっこいい『診てもいいですか?』天変地異 CG 日本古来の風景。いい所にこだわって探したらしいです 大友監督の演出はこだわれればこだわれるだけこだわるとオダギリさんがおっしゃってました とにかく幻想的で漫画も合わせて読むとよさ倍増



4.  良い 一色町民さん 書き込み日: 2007年09月03日

ビジュアルは圧倒的

私は原作を読んでいましたので理解できましたが、「蟲」や「蟲師」にまつわる世界観が特殊すぎて、内容が理解できないという評が多いようですね。

冒頭、旅先で民家に投宿したギンコが音を消す虫で耳が聴こえない当家の住人を治療し、両耳が聴こえないという、額に角が生えた少女の虫も取り払う場面や、大森南朋演じる虹郎という男に主人公が自分の過去や仕事について説明する場面もあるのだけれど、それでもやはり説明が咀嚼不足で消化不良という感はします。
要は、蟲師の役目は、蟲の撲滅ではなく、人間と蟲それぞれが出来るだけ不都合なく共存する道を探ることなんだと思います。

4つくらいのエピソードを繋げつつ、物語の中には異なる2つの時間が流れていて、それを中盤以降に重なり合い、主人公の過去が少しずつ明らかになるというミステリー仕立てに上手くまとめたと思います。
オダギリジョーは、ギンコっぽかったし、淡幽を演じた蒼井優が淡幽のイメージそのもので、とってもよかった。彼らの淡い恋心を物語に組み入れたことも正解だと思います。
そして、派手なスペクタクルシーンはないものの、ヴィジュアルの素晴らしさは特筆もの。膨大な労力を費やして行われたたというロケハンで見出された滋賀県の山奥を中心とした美しく幻想的な日本の原風景。さらに、森をややくすんだグリーンの色合いに調整し、さらにふんだんにVFXを織り交ぜるというやり方で、独特の映像美を実現している。



5.  良い Love&Poisonさん 書き込み日: 2007年10月16日

蟲が教えてくれる事

「蟲の知らせ」や「かんの蟲」という言葉が、昔からある様に、普通の人には見えない蟲が見え、奇病に苦しむ人達を救う旅人「蟲師」。
映画は、賛否両論だが原作やアニメを観て無い人にも、解り易い作品になってるのではないか?と思った。
大友克洋監督と言う事で、CGをふんだんに駆使された映像かと思って居たが、日本の自然、山や川、水、空、風の美しさを壊す事無く、あくまでも自然に作りあげている。
ギンコ役、オダギリジョーは、アニメやコミックでは解り難かった目(右目)の表情で心の描写を演技しているのは、流石、原作者の御指名を受けただけある。と思った。
原作やアニメを知って居る人達には、批判が多い映画かもしれないが、「蟲師」ピギナーの人達には興味を持って貰える作品になって居ると思う。
映画では、ギンコの生い立ちや、蟲師の宿命も、解り易い様に描かれていた。デジタル社会の中で、時間に追われる日々を送ってる私らにとって、美しい映像と、ゆっくりと流れる時間に癒される。
オダギリジョーと何度か共演しているせいか、息の合った間のある掛け合いをしていた大森南朋が、いい味を出してた。



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