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とても良い / 口コミ件数 : 27


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1.  とても良い 23mmさん 書き込み日: 2005年12月12日

10年かけてわかったこと

前から気にはなっていたのだけれど、ごく最近になって、ようやく見れた作品。
先に見た人のいろんな意見も聞いた。様々なレビューも読んだ。監督自身の著作も読んだ。その他にも色々な情報を事前に仕入れていて、見る前からどんな内容なのかほとんど知っていた。
にもかかわらず、とんでもなく衝撃的だった。
やはり、映像の力は凄い。

監督とプロデューサーが撮影しているのだが、どちらもカメラマンとしては素人に毛が生えた程度。純粋な映像の「質」としては、決して高くない。
ところが結果的に、この不安定なカメラワークが、監督自身の立ち位置の「不安定さ」を見事に描き出すことに成功している。
オウムにも付けない、オウムを非難する世間にも付けない、そんな監督の葛藤がそのまま映像として伝わってくる。

あの事件から10年以上が経ち、この作品が撮影された時期からも随分時間が経つ。その間この国は考えること・葛藤することをやめてしまったのだろうか。
ぼくは、そうは思いたくない。
10年かけても「わからない」ことだらけだ。でも、その「わからない」ことに蓋をしたまま進んでいくことが怖い。
見ていない人には見てほしいと思う。そして葛藤してほしい。



2.  とても良い えびすさん 書き込み日: 2008年06月28日

荒木浩のビルドウングスロマンでした

監督は「オウムを通じて日本社会のメンタリティを描く」と仰っています。本のほうを先に読んだせいかYouTubeで「転び公妨」を見てしまったせいか、メディアや警察といったあたりの場面よりも、荒木青年のメンタリティのほうがずいぶん描かれていたんだなあと意外な感。

京大文学部卒の荒木は見るからに優等生。勉強はできるけど幼稚園のお遊戯以来女の子の手も握ったことがない青年です(当時28歳くらいか)。よく言われるほど「普通の」青年ではありません。
彼は現世に失望し、「より高い世界」へ進もうとオウム真理教に入信、出家しました。別の信者の言葉に、「大学へ入学して、こんな奴らが日本の社会を動かしていくんだと思うと絶望した」というようなことを言っていますが、荒木の考えも共通したところがあるのでしょう。(どんなことに絶望したのかもっと聞きたい気がします)

教団が殺人事件を起こしたことを荒木は徐々に認めながらも、尊師の教えは別問題と考えることで心の平衡を保っています。しかし現世を捨てたはずの彼は、久々に会った祖母との別れの場面で、現世との絆を強く意識してしまいます。
「より高い世界」というものがあるとして、そこに進む、悟りを開くには「どうしようもない現世」と断絶して修行によってしか達成できないのか、現世とまみれながら志を強くして生きていくことでは駄目なのだろうか…。
出家して真理に目覚めたとしても、それでは他者を幸福にすることはできまいに。



3.  とても良い followさん 書き込み日: 2003年10月01日

観ずに通過するのはあまりにも勿体ない…

各方面で話題になった作品なので、耳にしたことのある人は多いだろう。そして同時に“オウム”を扱った作品ということで、腰が引け、あるいは嫌悪感を抱き、観ないままでいる人も多いことと思う……しかし、それは“映画ファンとして”あまりに勿体ない。

何より「A」は、1本のエンターテインメント作品として、非常に優れている。公安の“倒れ公方”が実際に見られることに衝撃を受け、苦笑するのも、もちろんよいが、それより何より荒木広報副部長のあまりにも切ない青春物語として胸に染み入るのだ。僕が言ってることが嘘だと思うのなら、ぜひ映画を観て、自分の目で確かめてみて欲しい。人間関係に悩んだことのある人なら……つまり真摯に生きてる全ての人にとって、涙してしまう物語なのだ。

僕ら!と彼等の間には、あまりにも深い川がある。ただ、その事実をまず受け入れることからしかお互いを理解することはできないのではないだろうか? 必見の1本である。



4.  とても良い パオさん 書き込み日: 2006年04月07日

皆さん買いましょう

 この映画を見る前に書籍を読んでいたので、書籍の内容を映像で確認するという形だった。それでも公安警察の不当逮捕のシーンは衝撃的だった。
 月並みな言い方だが、この作品(書籍も含む)はもっと多くの人が観るべきものだと思う。「オウムの映画なんて観たくない」なんてレベルでは何も変わらない。批判するなら観てから言えよ!この作品の真の被写体はオウムではなく、むしろそれを取り巻くこの社会である。みんな思考停止している。それをまず自覚するところから始めなくてはいけない。この作品はそれを私に自覚させてくれた。
 今この作品を観るには、このネットショッピングで購入するか、特別上映会に行くしか方法が無い(と思う)。レンタル屋で借りたり、テレビで観られる世の中にしましょうよ!!



5.  とても良い 群一郎さん 書き込み日: 2007年05月12日

語りたくなる映画

これは、地味な内容のドキュメンタリー映画です。
しかし、観た後に必ず語りたくなる映画です。
今の日本を方向付けたともいえるオウム真理教の事件後に、内側に入り、しかも凡庸な男を主人公に選んだ森達也の視点が素晴らしい。
絶対の悪であるオウムに、こんな普通の男がいる。
そんな当たり前のことを気付かせてくれる。
この映画に興味があるのなら、観た方がいい。
しかし、あなたが結果だけを求めるなら、あなたには必要がない映画かもしれない。
この映画は、あなたが考えるための教材に過ぎないのだから。



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