良い / 口コミ件数 : 23件
価格 : 2,500 円
1944年ドイツの敗戦が色濃くなっているポーランドで、家族をナチスの罠にかけられ惨殺されたラヘル(カリス・ファン・ハウテン)をヒロインとして展開するわけなんですが、この女優が美しさの中にも気品あり、この作品にあっているわけですな。 ナチスの将校にもムンツェのようにハト派の軍人(ミュヘンで家族が空爆で死亡し、ヒロインと同じような喪失感を抱いて善人として描かれている)もいれば、フランケンみたいに捕虜を残虐に拷問する軍人も両方いるので、一方的にナチスドイツが全部悪としては描かれていない。このあたりはスピルバーグの『ミュヘン』に類似してますよ。 美しき貴高いヒロインが、いろんな困難、屈辱、恥辱、にまみれても負けないで強く生きていく姿は『羊たちの沈黙』に通じるところもある。 『ゆきゆきて神軍』のように、戦争といふ究極の状況下では、一般市民でも大きな過ち、倫理的犯罪を誰もが起こしえる、ということを突きつけられたきがして、「私自身がこの様な究極的状況で倫理的犯罪をするかもしれない。」といふ不安がよぎりました。この映画は第二次世界大戦のことをいっているんじゃなくて、現代社会の世界情勢を描いているから面白いんです。
出てくるエピソードの殆ど全ては、皆、今まで何処かの作品で見たことがあるものばかりで新鮮さはないものの、単に「面白かった」という感想では許されない問題作であることは明らか。しかし、その一方で、重厚な娯楽作品としての面白さもあり堪能させられた。 「真の裏切り者は誰か」を追いながら、テンポのよいストーリー展開の140分余り。時間は一気に過ぎた。気が付けば、私は「スパイもの」「サスペンス映画」として楽しんでいた。伏線を見つける愉しさがあった。 冒頭の「1956年10月イスラエル」という字幕。これがどんな年であるか、いったいどれくらいの人が気付いたであろう。これほど大きな「伏線」はない。私は物知りな友人に教えてもらって始めて知った。私はこれを知って初めてラストシーンの意味する事を深く理解出来た。作り手は、観る者にこの字幕の意味をなんらかの方法で伝えるべきだったと思う。
「氷の微笑」で知られるバーホーベン監督が久方ぶりに故国で撮った作品。 実話に基づいているとのことだが、二転三転するストーリー展開に最後まで緊張感が持続。シナリオがしっかりしている映画は良い! 出演俳優の多くは日本では無名だがオランダでは実力派ばかりということで、安心して楽しめた。
バーホーベン監督への見方が変わった映画。バーホーベンといえば「トータルリコール」「ロボコップ」などドラマ性がないアクション重視のハリウッド映画を作る監督と思っていたので、あまり期待しないで観たが本作はヒューマンドラマに仕上がっており、監督の力量に驚いた。戦争体験のあるバーホーベン監督は戦争映画の描写には人一倍思い入れがあったと思う。ダイレクトに戦争を描くことに躊躇をおぼえ「スターシップトゥルーパー」のようにSF映画を撮っていた監督。ハリウッドで成功した後、拠点をオランダに移して本当に撮りたい映画を作り始めたのだと思う。本作は意外な謎解きはあるものの、ただのビックりに留まらず何度観ても味わい深いものがある。実話をベースにしたシナリオだけに、ノンフィクションであれど真実感は非常に大きい。本格派ヒューマンドラマが観たい方へお勧めの作品
ちんこ、おっぱい、金、暴力、騙し、裏切り、理不尽さ、そして恋愛。 丸出しの人間臭さが、鮮明にテンポよく描かれている。 しかも、舞台はナチ占領下のオランダ・・・。 小細工なし!! こういう映画を観ると意味なく勇気が出る。血の巡りがよくなる。 なにかと駆け引きをしていない、単純で純粋な、生きてる映画だと思いました。