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言うまでもなく、アメリカ映画史に燦然と残るであろう傑作。 |
フランシス・F・コッポラとマイケル・チミノ、70年代から80年代前半に掛けてアメリカ映画界を牽引したフィルム・メーカーの2人は、驚くほど共通点が多い。両者共まず脚本家として脚光を浴びた、コッポラはV・ストラーロ、チミノはV・スィグモンドとヨーロッパ出身の名カメラマンを登用している、その確固たる映像スタイルと徹底した完全主義者ぶり、そして、それが招いた自己破産、もしくは製作会社倒産を引き起こした経験を持ち、そして、どちらも不朽の大傑作を残している。即ち、コッポラにとっては「ゴッドファーザー」であり、チミノにとっては、むろん「ディア・ハンター」である。
前振りが長くなってしまったが、つまりそれ程、今作は、アメリカ映画史に於いて重要な作品であると言いたいのだ。平凡なアメリカの片田舎のスラブ系アメリカ人の労働者階層の若者たちがベトナムにて遭遇する阿鼻叫喚の地獄絵図を経て、精神的に深くダメージを受ける。物凄くエモーショナルながら魂の鎮魂にも繋がっていき、観る者の心を鷲掴みにするような秀作。故郷ペンシルバニアの山峡、製鉄所、そしてベトナムの3ヵ所を見事に描き分けたスィグモンドの映像美や、哀切ながらあまりにも美しいS・マイヤーズのテーマはもちろん、ベトナム出兵までの冗長にも思える田舎町での描写や、物議を醸した“Godbless Amerika”で結ばれるラストまで全てが印象深い。公開当時、リベラル派から、ベトナムにおける加害者意識欠如、アジア人蔑視と批判されたが、今作は“戦争”と言うものが、どれほど、人々に苛酷で痛みを残すものなのかを強烈なインパクトをもって痛感させてくれる点で、紛れもなく反戦映画の傑作。 |
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