3時間近い長尺、暗い画面、CIA創設からピッグス湾での失敗といったテーマに加え、大物俳優陣とそのすべてが重厚な印象で、デ・ニーロがかつて「ゴッドファーザー(パート2)」や「Once Upon A Time In America」といった作品に出ていたことを思い出させます。
(ネタバレあり)単にCIAの発展と挫折、その裏で犠牲となっていく主人公の家族という人間模様を描くだけではなく、断片的に挿入されるピッグス湾情報漏えいの謎解きと家族の問題との2つが最後につながるところなど、よく練られた構成で、「3時間あっというま」とまではさすがにいきませんが、映画を見て寝ることの多い私も緊張感をもって最後まで目を離せませんでした。
その一因としては、程度の差はあれ、やはり同じく組織に勤め、家族を持つ身として主人公に感情移入してしまったことがあげられ、作品が観客を選ぶのかもしれませんが、同じような立場にある男性であれば、やはりある種の思い入れを抱くのではないでしょうか。
マット・デイモンが年代を経ても印象が変わらないというのは確かに気になるのですが、些細な点であり、アンジェリーナ・ジョリーも前半がいつもどおり妖艶なだけに、後半孤独に苦しみちゃんと老けて見えるところとの落差が印象付けられ、好演といえると思います。
今のご時勢では、興行的にもハンデを負いがちでしょうが、もっと高く評価されてよい作品です。