とても良い / 口コミ件数 : 20件
価格 : 3,909 円
私はこの映画を見て、踊りの楽しさに目覚めました。 主演のジェイミーベルのダンスが素晴らしいのは言うまでもありませんが、彼のダンスの魅力を余すことなく演出した監督の力が大きかったのではないかと思います。 特に巧い、と思ったのは、この地味な炭鉱町全体を、ひとつの舞台のように使っている点。 登場人物の喜び、悲しみ、怒りを表すときに必ず出てくる急な坂道。 そこから見える海が、いろんな色に見えてきます。 私が特に感動したシーンは、主人公の兄が警官に追われるところ。 坂道にとどまらず、周辺の家の中まで通り抜けるスリリングでスピード感あふれるこのシーンは、舞台の演出を手がけてきた監督ならではだと思いました。 ストーリーも、くすっと笑えてじんわり泣けて、あたたかい気持ちになれる、本当に大満足の映画でした。
貧しく、親にも反対される中、それでも情熱を秘めバレエに励むビリーがとても健気! 「男なのにバレエをしてどうする?」 「金が払えないのにバレエができるのか?」 「父に逆らってまでバレエを続けられるのか?」 子供のビリーには辛い境遇ですが、それでも諦めず踊る姿がいじらしくて、かわいそうで、さびしそうで。。 観ていて彼を応援せずにはいられません。 そしてその情熱が父親に認められた時のその感動といったらありません! 口で「やれ」とは言わないものの、バレエ学校に通わせる金をつくるために、ストライキの仲間達を裏切って仕事をしにいく姿の悲しさ!! このとき、本当に辛い境遇にあったのは、ビリーではなく彼の父親だったのだと痛感しました。 金がないばかりに何も望みどおりにはいかない、子供の未来さえ潰してしまうかもしれない・・・ それに気づいた父親の姿が、それまでさんざんビリーに対して辛く当たっていた姿を全く別の角度から思い出させ、とても切ないです。 そういう意味で、これは小さなバレエ少年を描いた映画であると同時に、美しい親子の映画でもあります。 ビリーが子供心に感じるさまざまな感情をタップやダンス、或いは些細な体の動きで表現するシーンが素晴らしいのは勿論、その陰で静かに苦悩している父親の姿もとても印象的。 しかしどのシーンも、このスト問題で暗く陰気になってしまった町に小さな灯をもたらすような未来に続いていて、物寂しいところも多いけどとても希望のある清々しい映画となっています。 そしてこの映画をまとめるストーリーが実にシンプルなものだから、素直に心に響いてきて、心のそこから純粋に感動!! この貧しい青春の物語を見逃す手はありません!
この映画を観てまず感じたことは、キャストの演技の素晴らしさである。ジェイミー・ベルのダンスの完成度の高さは厳しいオーディションに勝ち抜いたのだから当然とも言えるが、華麗なダンスやステップには感嘆せずにはいられない。また、先生役のジュリー・ウォルターズ、父親役のゲアリー・ルイスも見事に各々の役柄を演じていた。中でも旧態依然とした頑固なジャッキーがついに心を開き、ビリーの未来の為にも炭鉱夫としての矜持も世間体も捨て去ったシーンには親子愛がしみじみと感じられた。炭鉱町の庶民のドラマなので派手さは無いのだが、テラスハウスでの庶民の生活や、サッチャー政権下での炭鉱閉鎖に伴なう激しい労使対立、そして時代の波に翻弄され苦悩する炭鉱夫の姿といった生の暮らしを見ることができ興味深いものがある。下流階級の少年というと、ドラッグや万引きといった非行に走ってしまうこともあるがビリーが陥らずに済んだのは持ち前の優しさと、周囲への不満や憤りをダンスという芸術活動に昇華させることができたからだろう。この映画を観ることで何気なく中流階級(いや、世界で見れば十分に上流階級といえるのだが。)の生活を享受している日本人も少しは今の自分が恵まれていることに気づけるのではないだろうか。高度成長期とバブル経済を経て、物質社会にどっぷりと浸かってしまった日本だが、豊かな人生とは何かを考えさせられる。
なんか、息づかいまで聞こえてくるきれいな映画。 心理描写がとにかく素晴らしいです!!ことばが少なくとも、強い絆が感じられました! ストなどの辛い時代、家族に反対されるバレエ。 それでも不幸には見えず、生きている人間の強さを感じられた。 ストで狭い世界で戦い続ける父達と、夢にあふれ踊りに没頭する主人公との対比が上手いなあと思いました。 人物が全て愛すべき魅力にあふれ、最初はぼけてるだけだと思われたおばあちゃん、一方的で厳しいのかなと思ったおやじ、冷たく自分勝手のように見えた兄、全く違いました! いろんな人の優しさや思いやり、形はちがえど、みんなビリーの将来を本気で考えての事。 特におやじ可愛い!!おやじかっこいい!! 所々コミカルでもあり、音楽や、踊りを巧みに挿入されていて、画面に釘付けでした。 だんだん上手くなっていくビリーの踊りにもドキドキしながら見入ってしまった。 一瞬の登場だったけど、アダムクーパーの肉体美も素敵でした。終わらせ方もいいなあって思った。もう少し見たいって思わされたけど絶妙な憎い演出、好きですV 見終わった音も、余韻に浸ってしまうような素敵な映画です!
夢があるのにあきらめてしまいそうなときにお勧めの映画です。 強い男の象徴のような父、強い男になるため?にボクシングを習わされる少年。でも少年が惹かれたのは隣の少女たちが可憐に踊るバレエ。 踊りたい、という心から湧き上がるものを小さな少年が一生懸命追い求め、いつしか父親もそれを応援するようになる・・・ BGMがほとんどなく、たんたんと映画は進んでいきます。 過剰な演出はないけれど、少年やバレエの先生、炭鉱で働く父そのだれもが魅力的に描かれています。 「好きこそもの上手なれ」じゃないけど、何かを強く求めまっすぐに進む姿は、誰もが夢を描く権利があり、それを追い求めることの大切さを思い出させてくれます。 ラストシーンのジャンプに彼の家族やバレエへの長い道のりの想いを感じさわやかな感動の涙があふれました。 自分のやりたいことを追求する美しさにあふれた元気の出る映画です。