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グレン・グールド 27歳の記憶 [DVD]

グレン・グールド 27歳の記憶 [DVD]

とても良い / 口コミ件数 : 7


価格 : 3,992 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:7 1 2 次ページ
1.  とても良い MuscleBrainさん 書き込み日: 2003年07月01日

Gouldのベスト3の映像記録!

グールドの映像記録の中で、ベスト3に入る「定番」。前半(Off the Record)が彼の生家・カナダでのグールドの生活。前半が特に良い。愛犬バンクォーと森林散歩。Bach数パッセージ演奏での自問自答しながら「No!」と何度も弾き直すシーン。そして一番の白眉の評論家(Webernの生徒)との会話シーンが何といっても面白い!「Webernはシャイな人で作品も同様にシャイだ」との発言にいきなりピアノソナタの第2章を弾き「これでもシャイ?かい?」と機智ある応答をし「本当にシャイなのは」とSchubertを演奏してみせる。(彼のSchubert演奏は超レア)後半(On the Record)は、NYのスタジオ録音風景がほとんど。「Bach Italian Concert」録音だが、やはり興味深いシーンが幾つもある(スナップ撮影を頑なに拒否する等々)。さて、導入部のピアノ選びシーンで「君の椅子も是非当社に寄付を!」とか「ピアノは時代遅れだ。ジェットエンジンをつけるとかしないと」と笑ってジョークを楽しんでるが、まだこの時点では「自分の早すぎた死」も「演奏ツアー終焉」も未決定だったハズ。そう思い観ると、クラシックファンならずとも「退屈しない」と保障します。



2.  とても良い ユリシーズさん 書き込み日: 2007年06月09日

若きグールドを知るための貴重なドキュメンタリー

原題は「Glenn Gould: Off the Record / On the Record」で、27歳のグールドの自宅での様子(前半)とスタジオ録音の様子(後半)を収めた映像で構成されている。

前半では、自宅(正確にはオリリアという湖畔の町にある別荘)でバッハの「パルティータ第2番」を練習するシーンが圧巻である。長年愛用していたことで有名なチッカリングによる演奏だが、チェンバロに似た音色とその軽快さが見る者を魅了する。

後半は、ニューヨークのコロンピア・レコードでの「イタリア協奏曲」の録音風景が中心になっている。録音用のピアノを選ぶシーン。即興演奏を披露するシーン。プロデューサーのハワード・スコットらと喫茶店での会話。「イタリア協奏曲」の第3楽章の最終テイクをスコットと聞きながら、「ここらへんがバッハのあいまいなところだね」と指摘しているシーンなど、興味深い映像ばかりである。このような録音風景が記録として残っていることは非常に貴重なことである。

後半の映像を見ながら、デビュー盤となった「ゴルトペルク変奏曲」の録音当時、オットー・フリードリックの伝記にあるように、田舎から出てきた23歳の青年が変奏曲をまったく新しい解釈で録音しているという「とんでもない」光景が、同じスタジオの中で繰り広げられていたのかと思うとつい興奮してしまう。



3.  とても良い kodさん 書き込み日: 2004年11月26日

Off And On

Offではグールドの自宅での練習風景,愛犬との散歩など.
Onではレコーディング風景を中心にまとめられています.
このDVDを見て印象深いのは以下2点でした.
・Offで練習用のピアノ(撮影当時で50年前のもの)
 について語っているところ.
・Onでは演奏しながらハミングしているところ
このDVDを見終わってからCDを聴きなおし,ハミングが聴こえてくると
レコーディングの情景が目に浮かんでくるようです.
グールドファンとしては,必携の一枚ですね.



4.  とても良い pc594631さん 書き込み日: 2008年11月17日

伝説のピアニスト、健在!

皆さん、既に高い評価済みの様、特に記する事はない。

ただ個人的に納得できないのが、イタリア協奏曲の部分だ。
2楽章アリアのトリルの所が早すぎて、良くなくもっと遅くとしているのに、(私が持っているCDはオルガンで弾くフーガの技法とのカップリング)CDでの演奏は直していない?
また3楽章早い所で1ヶ所、弾けていない所があるのだ?
これも違うCDならば修正しているのだろうか?
ディレクター、本人が気がつかないはずは無い!?
又演奏者なら理解出来ると思うが、1、3楽章とも飛び込む様に
終止していて、あれだけ細部に配慮している割に雑である。
大きくためて終わらない所が不思議・・・・・・。
しかし、いずれにせよこの曲で右に出る演奏はないと思う。

私はそんなに若くないので、次世で本人に確認してこよう♪
こんな謎めいた所もあるのが、偉人の不思議、かつおもしろい所でもある。




5.  とても良い 姐さんさん 書き込み日: 2009年06月30日

グールドの哀しみがとても美しい

グールドの演奏を人前でなんて聞くものではない。
それは映画館でも同じ。
特にバッハである場合、どんな短いパッセージであっても
たちどころに涙があふれてきて止まらなくなってしまう。

前半はOff the Record、スタジオにいるグールドと別荘にこもるグールドを微妙にラップさせながら、曲想を練り上げて行く彼の姿が描写されている。
後半はOn the Record、イタリア組曲の録音風景だ。いつものようにハミングを合わせながら、またそれをエンジニアにからかわれながら、鮮やかなスケールとアルペジオが駆け上がり、駆け下りる。

白黒の映像、痩躯の彼の姿を見ていると、ひょっとしたら彼は「生まれて、生きて、死んだ」のではなく、ただそこに「居る」ためにどこかからやって来て通り過ぎただけの人のように思える。

彼のバッハはあまりにも美しい、透き通った哀しみの底に沈んでいて、そこから響いて来る音は、身体のどこかにある感情の根底にひっそりとからみついて離れない。
バッハの音の美しさは昇華されたmortalityの概念の反映だと思う。
彼が別荘でトッカータを奏でる時、時折立ち上がってはもう一度そのパッセージをハミングで繰り返すのを見ていると、それはまるで、彼が「通り過ぎる」風景の中に、バッハのmortalityを見いだして、それを自分の音の中に描きつけていったように見える。
静かに、静かに、ひっそりと
彼のバッハはつくられて、その目的に逆らうようにimmortalな存在となった。



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