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地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる

地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる

とても良い / 口コミ件数 : 10


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クチコミReview一覧
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口コミ件数:10 1 2 次ページ
1.  とても良い delmontaさん 書き込み日: 2006年10月10日

まだスタートライン、答えは書いてない

幼少期から学生時代、様々な職業を転々とした時期、そして自閉症と診断されて本書を書き上げるまでの半生を綴った自伝である。そこには、主に失敗経験、たまに成功経験と、その原因分析があるのみで、どうすればよかったのかという「答え」はほとんど書いていない。

そして現状を、障害を「克服」したのではなく、まだやっとスタートラインに立ったばかりだとしている。普通の人なら生まれたときから自然に身に付けていくはずのものを、30代になってやっとゼロから学びはじめた、そういう状況だ。だから、あのときああすればよかったはずだ、という答えは出せないのだ。

だから本書は、健常者がアスペルガー症候群の実例を知るという目的においては非常に優れたサンプルになっているが、実際に自閉症スペクトラムやその周辺領域の症状に苦しんでいる人にとっては、かえって自分の失敗体験とばかりシンクロして、読むのがつらくなるのではないか。本書でつらくなった人は、続巻『僕の妻はエイリアン』から読み始めることをお勧めしたい。



2.  とても良い mieさん 書き込み日: 2003年12月08日

ひたむきに生きる女性の半世紀

自閉症スペクトラムという世界に住む異星人の著者は、子どもの頃から自分とこの世界との間に違和感を感じながら生きてきました。
誰でも多かれ少なかれそういう体験はありますが、自閉症の人は通常の人よりもそういう部分の感受性が鋭敏で、そのためにさまざまな理不尽な体験をしなければなりません。
そんな自閉者自身の世界を描いたのが本書。

自分とは違う世界に住む人のお話・・・、そんなふうに思って読んだとしたら、それはきっと大きな誤りです。
人間は誰でも、この世界と自分の間に違和感を感じて生きているはず。それは生まれた瞬間に感じていたはず。
子宮から生れ落ちた瞬間の違和感は、人間の根源的な精神的外傷だそうです。

自閉者は普通の人が鈍感になっている感覚に対して敏感です。

脳の機能の微細な違いからくる感覚の違い、それゆえに周りの人と違う言動をしてしまう。
横並びや協調性を重んじる日本では、そういう人はとても生きにくい。
仕事もうまくいかない・・・。
そのため、著者はうつや依存症に苦しみます。

私が心を打たれたのは、自分のハンデを克服するために自分で様々なやり方を考え出して、必死で生き抜こうとするその姿です。
工夫して自分なりの方法を考え出す事の大切さを感じます。

いろんな事に鈍感になってしまう前に、自分が今感じている不具合に対して、どうしたらこの状況から抜け出せるんだろうと、日々考えて、常に前向きで生きる事の大切さを感じました。

30代半ばにしてようやく自閉症スペクトラムという診断を受けた著者。
診断によって、今までなぜ自分がこんなにも生き難かったかの謎解きができた。

自分を客観化し、生き難かった世界を読み変えていくエネルギーをそこに感じます。



3.  とても良い 夢風さん 書き込み日: 2008年03月20日

何らかの気づき・確認・共感がある一冊

当事者の本は、辛い体験を想起させるので
何冊かトライしたが最後まで読めずにいた。
そんな状態が続いたある眠れない夜、
半ば諦め気味に、この本を手に取り読み出した。
そして、読み終わるまで一度も本を置く事がなかった。

当事者が書いた本の中では一番読みやすかった。
それは、過去の出来事の章でも淡々と綴られていて、
思い出して辛くなる事が少なかったから。
そして、著者と共通する部分が多く(夫婦間の事など)
経験からくる悲壮感が漂っていないことが理由だろう。
お陰で、自分を振り返る作業ができ、生活する上でヒントにもなった。

きっと地獄のような日々が何年もあったに違いない。
でも、それを感情を込めて書かなかった (書けなかった?)著者に感謝したい。



4.  とても良い 黒猫嬢さん 書き込み日: 2007年05月10日

自閉症者の泉流星さんの自叙伝。

 私も高機能自閉症者ですが、泉さん程自閉症自体も精神病も重くないです。自分のことを異星人と思ったことも無い。しかし、自閉症者は共通するところが多く、「まるで自分の前には、見えない透明なガラスの壁で周囲から隔てられている」ように感じる人は多いんじゃないでしょうか?あくまで自閉症者の1サンプルに過ぎないので、「自閉症者は、皆この本と同じ」と思うことは危険ですが、健常者の方が自閉症者の感覚を知るのに良い本だと思います。



5.  とても良い mamixさん 書き込み日: 2003年12月05日

いろんな人がいて当たり前、だから人生楽しいって思える本

私の身近に自閉症スペクトラムの人はいないし、そう言った言葉すら知らなかったけど、偶然出会ったこの本。ちょっとだけ人と違うことが人との摩擦をうみ、そして如何にそれが面倒を起こすか、読みながら私も面白く体験できた感じです。でも、どんな人も自閉症スペクトラムに似たところはあるし、どんな身近な人間同士だって、それが自分の子供や夫だったとしても、いえむしろ、近ければ近いほど…異星人のようにわかりあえないことがある。そういう時はどうしたらいいのか考えさせてくれました。最後はちょっぴりしみじみしちゃう、だんな様との愛情話も。読んでみて自分の人間の幅も少し広がった気分です。



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