良い / 口コミ件数 : 9件
価格 : 1,260 円
この本かなり衝撃的でした。2006年とかなり新しい本ですが、電通のマスコミ支配というのが相変わらずなのだというのは、かなり残念です。著者はネット広告が電通の足下を崩すとおしゃっていましたが、現実問題として未だにインターネットを利用できないという人は多いし、ネットよりテレビから情報を得ているという人は未だに多いのではないでしょうか?とはいえ電通のマスメディア支配というのを2005年の段階での状況を教えてくれたという点ではすばらしい本だと思います。ちょっとマスメディアの知識がないと読むのはむずかしいかもしれませんが、それでもかなり詳しい所までつっこんでいるのでテレビとか新聞の仕組みみたいなものを詳しく書いてあるのは素晴らしいと思います。という訳で星5つにさせて頂きました。テレビ、新聞などに何の 疑問ももたないで接している人にぜひ読んで欲しいと思います。そして、読んだ人なりのマスメディアとのつきあい方を考えて頂ければいいのではないかと思います。
電通はその正体というよりも役割のほうに目を向けねばならない。 本書に書かれている内容は電通という黒幕の表層部に過ぎないのである。例えば氷山の一角のようなもので、その中身は巨大であり社会全体に巣食っていると言ってもよい。 資本主義の八百長審判に徹する電通は金の額により守るべき対象を選定しルールの書き換えをも請け負っている。 資本主義の発展には常識の書き換えが必須条件だが、その大事な役割を電通は担っている。
日本のマスコミ界には様々なタブーが存在し、報道の自主的な規制も公然又は非公然と行われている。とりわけ、「『広告業界のガリバー的存在』と呼ばれ、そのシェアは突出している」(P.60)にも関わらず、「広告収入に依存するマスコミにとって、電通は最大のタブーと言ってもよい存在」(P.6)であろう。この「単体では世界最大の約1兆5771億円(2006年3月期)の年間売上高を誇る」(同)株式会社電通の「暗部」を剔抉したのが本書である。電通というタブーに果敢に臨んだのは、広告収入に頼らない『週間金曜日』の取材班であるが、これからも「伝えるべきことはどんなことも伝える」(同誌編集部・平井康嗣氏)というジャーナリスト精神を大いに発揮して、タブーに挑戦していってもらいたいと思う。
私の従兄弟がまさにコネ入社している電通。 「田原総一郎も電通に呑み込まれた」の帯に釣られて本書を購入したが、 帯にヤられてしまった。この帯のコピーを考えたのが電通だったという なら衝撃もあったが。 8章「テレビと広告に転機はくるのか」で、 多チャンネル化による媒体力の低下、番組の質的低下が招来する 媒体価値低下で近いうちにテレビは転機を向かえると指摘する。 番組の質的低下については、憤りすら感じなくって久しい。 またインターネットの台頭も無視できないだろう。 私自身もテレビを見る時間は圧倒的に短くなり、その代わりに、 いやそれ以上にインターネットを使う時間が増えた。 テレビと共に巨大化してきた電通が、転換期、あるいは衰退期に 入った可能性のあるテレビとどのように付き合うのか。 「自体打開の方法はたったひとつ、新しい編成目標を取り入れるしかない。 それはメディアとしての信頼性の回復である。権力を批判する勇気ある 報道と、知的に充実したドキュメンタリーが必要不可欠である。 だが、放送局単独では、この方向転換は出来ない。良くも悪くも 電通の協力が要求され、協力可能な企業も電通のみであろう」 とあるが、いずれにしても電通さん抜きでは考えられないところが、 やっぱり電通なのである。
「電通は凄い!なにが凄いか分からないけど!」 こんな知名度と理解度が相反する『電通』の正体について、週刊金曜日が文字通り徹底分析した本 である。しかし、項目ごとの内容の質に、かなり浮き沈みがあるように思えた。 『田原総一郎も電通に飲み込まれた』という仰々しい帯に、一体何があるのかと期待に胸を膨ら ませて本を開くと、奥様の葬式の葬儀委員長が電通グループの会長だった・・・・それ以上でも それ以下でもないって話。かなり拍子抜け。そこから「代理店関係者」の話や憶測を1ページほど 付け加えているのみ。電通と広告業界批判してんのに、肝心の本がこれじゃあねぇ・・・と、 かえって呆れてしまった。 その他にも、上場における体質の変化や、ガリバー帝国「電通」ができるまでの歴史など、まさに 知りたいことが書かれている場所は「すごい!」「もっと突っ込め!」と素直に思えるのだが、 ライバル企業のグチの様な怪しいソースや、飛躍しすぎた感がある憶測文章の項目は、その資料と 断片的な事実をつなぎ合わせた良質な項目を殺しているようでならない。 (そもそも電通の歴史も、田原氏の『電通』を読んだ私にとっては物足りなかった) しかし、一番注目したのは、若干本書の主題と離れるが、『永田町との深い関係』項目の、タウン ミーティングの件である。出版当時、本書の件とは別のやらせ質問問題などで大混乱だったタウン ミーティングであるが、やはりこの項目を読むと「もしかしたら・・・?」と勘ぐってしまう。 取材時期などの問題で、そこまで事実をあぶりだせなかったが、着眼点から考えると、この記者 達が取材を続けていれば、ミーティング問題の解決は時間の問題であったであろう。 とにかくもったいない&素晴らしい視点である。 記事の端々に『悪い意味での週刊金曜日臭さ』が漂ったが、客観的視点と資料・証拠を備えた続編 を期待したい。取材班も意識的に「週刊金曜日的視点」を捨て、あくまで「イチ・電通取材班」とし て取材活動できないものか・・・