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ご隠居、坂本氏のエッセー。 坂本氏は心筋梗塞で倒れたのを機に会社を辞めます。 奥様に家でゴロゴロするなと言われ、 東京外国語大学でポーランド語を学ぶことに決めます。 理由は「暇つぶし」と「ボケ防止」でした。 しかし、いざポーランド語を始めてみると、自身が「ポーランド・オタク」 になっていることに気づいたそうです。 本書は「学生生活」と「ポーランド紀行」で構成されています。 「学生生活」では好奇心と知識欲旺盛な坂本氏の自画像が描かれています。 その中で坂本氏が若者の意見を聞いて若者から何かを学ぼうとする姿勢は評価できます。 確かに「最近の若者は...」と愚痴に近いものはないわけではありません。 しかし、若者の「悪い点」だけでなく「よい点」と「苦労している点」もしっかり 見ており、坂本氏の温かい眼差しを感じることができます。 坂本氏はすでに三度ポーランドを訪れているそうです。 「ポーランド紀行」では語学研修の模様、そこで知り合った人々、結婚式、料理、 列車の旅などがユーモアに綴られております。 定年退職後の生き方の一つを提示しており、時代のニーズに合った本です。 重複する話を整理すれば、すばらしいエッセイストになる素質が坂本氏にはあると思います。
著者は、心筋梗塞になったのを契機として会社を辞め、妻から「濡れ落ち葉はダメ」と釘を刺され、第二の人生を探して大学の門を叩いた。そこでポーランド語に出会った。その奮闘学生日記。 読みやすい文章です。ユーモアがあり読んでいて楽しい。話題も豊富で、著者である坂本武信さんの人柄が出ていて好感が持てます。
(;'Д`)ハァハァ 58歳のサラリーマンだった著者が、死にかけて、九死に一生を得て、 このままの人生でいいんだろうか? と考えた末、会社をスパッと辞めちまいました。 ポーランドという国の言語を学ぶことを目標とします。 そんな彼の体験が書かれた、老大学生の日記です。 ホッカルさんの友人に、チェックメイトという男がいますが、彼も外国語に並々ならぬ興味を抱いているやうで、この本を読んで、士気を高めてほしいです。 それと同時に、人間というものの、無限の可能性について、考えたくなります。 いや・・・この表現は陳腐すぎるな。 人間は、そんな単純なものじゃない。 彼は、年を取っても、勉強ができるということを証明するために やっているんじゃなくて、ただ・・・勉強がしたいだけなんだからな。 勉強がしたい・・・って事だけは しっかり伝わったぜ・・・?! 勉強ってのは・・おもしれぇからなww 外国語大学に行っておいて、留学しないやつは・・・何のために外大に進学したか分かりません。もちろん、この著者もポーランドのルブランへ、留学するのですが、そのときのエピソードはなかなかドラマチックです。 チェックも、その専攻した言語の領域にある、異国の地へ来訪しましょう。 旅とは・・・人生とは・・・何なのか・・・そいつを考えたいです。
坂本さんの2歳年下の僕は、都内の大学の言語文化学科に学士入学し4月から通学する予定です。38年ぶりに大学生になる不安で一杯の気持ちでいるときに、新聞広告でこの本を知り早速購入し半日で読了しました。自分自身の参考になるだけでなく、大変面白い読み物でした。
生命保険会社勤務のサラリーマンだった著者は58歳の時に心筋梗塞で倒れ、生死の境をさまよいます。幸運にも一命をとりとめた後、第二の人生をどう生きるかということを思いつめた末に会社をスパッと辞めてしまいます。そして偶然に導かれるように選んだ道は、縁もゆかりも全くなかったポーランドという国の言語を学ぶこと。自らの体験を綴った、まさに老大学生の日記です。 文筆業を方便(たつき)としている人物ではありませんから、流麗かつ品格あふれるという文章が綴られているというわけではありませんが、その筆致は実に朴訥かつ謙虚。読みやすく、好感のもてるものです。 心に残ったのは、著者がポーランドのルブリンという街で語学研修に臨んだ際、席を並べたフランス人青年ガエルに頼まれて、ポーランド人女性教師との仲を取り持ったときのエピソードです。青年はこの教師と結婚することになるのですが、著者は縁(えにし)について感慨深げにこう綴っています。 「これは全く偶然の積み重ねである。彼らの出会いは私が心筋梗塞で倒れたことが発端であったかもしれない。私が偶然にポーランド語を始める。偶然にルブリンに来た。そして偶然にガエルと隣り合う。そして究極の偶然で彼らの出会いの場を設定する。(中略)人生は“偶然”という点を繋ぎ合わせた“曲線”ではないだろうか」(150頁)。 ポーランドに関心があったわけでもない著者が、たまたま出会った言語にのめりこむことで、どんどん人間関係を広げていく。外国語をパスポートとして著者が世界を開拓していく姿は、私自身の体験にも重なるところがあって強い共感を覚えました。 大量退職時代を迎えた団塊の世代の全員が著者の人生を真似できるわけではないでしょう。ですが、人生にはいくつになっても幅広い可能性が残されているということを実感できる本書は、佳品であることは間違いありません。