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ジェンダーフリーという概念をとおして、バックラッシュ現象の実像に迫る良書 |
女性学の専門家だけが集まって書かれたものではなく、さまざまな分野や職業の執筆者がひとつの問題について検討しているのが興味深い。各執筆者が「ジェンダーフリー」にむける眼差しは多様であり、本書がひとつの結論を出すために書かれていないように感じる。だが、それは本書が「ジェンダーフリー」に賛成でも反対でもない「第三の道」を探るための、道の途中で書かれたことを意味しているのであるから、当然のことであるともいえる。
バーバラ・ヒューストンのインタビューとコメントは、日本における「ジェンダーフリー」という言葉の使われ方に再考を促すという意味で、たいへん貴重であろう。彼女の言葉を、「ジェンダーフリー」の推進派や否定派は、いったいどう受けとめるのであろうか。楽しみである。
分厚さと文字量からいっても、この本をこの価格で発売する出版社の姿勢には共感が持てる。 |
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