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交渉術の古典的バイブルが示す、交渉を通じてWin−Winまで高める対人行動 |
多くの交渉本のもととなっている交渉術の古典的バイブル。Win−Winを構築する交渉のあり方を(多分)最初に説いた名著。改めて本書に当ってみると、交渉術に止まらず、人間関係に関する多くの示唆、含蓄が含まれている。 本書が提案するのは「原則立脚型交渉」という交渉スタイル。この交渉のプロセスは、 1.人と問題を分離する 2.立場でなく利害に焦点を合せる 3.複数の選択肢をつくり決定はその後にする 4.客観的基準を強調する という4段階で構成される。「原則立脚型交渉」というとなんだか堅苦しいが、相手と当方との創発的な交渉の方法論と言える。 「人と問題を分離する」という点は、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」(またはその逆)になりやすい当事者に、反省のための戒めを提供している。意趣を晴らすことが目的ではないというのは、判ってはいるが、やはり心に留め置きたいことだ。 また、立場でなく利害に焦点を合せる、複数の選択肢をつくる、というプロセスは、問題分析・問題解決のプロセスと相通じるものがある。交渉相手との長期的な関係を省みれば、短期的な利益を追求した駆引型交渉や単に相手に譲歩を与える交渉に比べ、互いのことを「問題解決に向けて共闘する者」と捉える創発的な交渉のほうが、よほど深い人間関係を構築できる可能性が高い。 「お客のことをすぐに聞く営業マンは、所詮お客のことを考えてない」とは、とある企業経営者の言葉。単に交渉術と捉えるのではなく、広くヒューマンスキルを高めるためにも、是非体得したい考え方である。 |
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