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M&A最強の選択

M&A最強の選択

とても良い / 口コミ件数 : 7


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1.  とても良い inofamさん 書き込み日: 2005年12月25日

実務家の視点はこんなに違うのか!

楽天とTBS、村上ファンドと阪神電鉄、夢真ホールディングス等最近の事例を実務家の視点から解説をしてくれている本です。新聞等のマスコミに書かれている内容と対比して読むと、当事者の発言の裏に隠されているものが判る気がします。また最後の章では、来年施行される新会社法の中でM&Aに係るものを説明してくれています。今後会社法の施行までに色々な記事が新聞等に掲載されますが、M&Aに関しては焦点を絞って記事を読むことができます。会社法が施行されたら、実務家の視点で再度本を書いていただきたい位です。



2.  とても良い Puppy the Dog !さん 書き込み日: 2007年07月27日

服部M&A理論を理解するために熟読すべき名著

服部三部作の最新版。マルチプルによる株価算定に関する服部M&A理論はここにある。「典型的な日本企業のマルチプルはだいたいこんな感じ、WACCもこんな感じ」っていう説明の仕方は、『なんて適当なんだろう。』って違和感を覚えるかもしれないが、その倍率やWACCを念頭において、実務の現場に臨んでみると、なんと「いい塩梅」に株価が算定されることか驚かされる。服部氏の長年の実務家としての経験から「身体に染み付いた」株価の感覚なのであろう。実務家の感覚は、ファイナンス理論よりも妥当な結果を導くことが多い。

また、敵対的買収防衛策の説明も充実している。服部M&A理論を理解して、以下のように思った。

防衛策が議論されるときに、「企業価値の最大化に資する買収提案」があ〜だ、こ〜だと議論されるが、「企業価値の最大化」の意味が曖昧すぎて、世間一般の人達はちゃんと理解できていない。売り手側にとっての「企業価値の最大化」とは、いま保有している株式が最も高く売却できることである。会社そのものが将来成長しようが価値が高まろうが、株式を売ってしまった後は買い手側の問題であろう。

経営者や従業員に対して“敵対的”な買収を実行したスティール・パートナーズが、仮に買収に成功して株式を取得したとしよう。その後、経営者や従業員の反発によって企業価値が高まらず、株価が下落したとすれば、その損失を被るのは、まさに株式を保有するスティール・パートナーズ自身なのである。それでも敵対的に株式を買い取りたいというならば、いいではないか。売り手側は、「企業価値の最大化」すなわち自分が保有する株式が高く売却できることだけを考えれば十分である。短絡的に買収を阻害するのではなく、スティール・パートナーズの提案する買収価格をいかに吊り上げるかに注力すべきであろう。

日本の経営者はその点を理解しているのか。

MBOが企業価値向上に資するスキームって言っても、その企業価値は買収者の一人である経営者と資金提供する投資ファンドが保有する株式の価値を高めて転売時のキャピタル・ゲインを増大させるだけの話しであろう。つまり、MBOの際に売り手となる既存の株主にとっては、何ら無関係な話しである。むしろ、「今のままでは株価は、これ以上、上がらないので、高いプレミアムを付けてくれる投資ファンドに売ってしまいましょう。これは最後のチャンスですよ。」って言ってくれたほうが、まだ理解しやすい。

とかく「企業価値の最大化」って曖昧な言葉を振り回す日本の経営者が多いが、やめてほしい。「誰が持っている株式の価格を高めるのか」、その点を明確にして話しを進めてほしい。



3.  とても良い ibankerさん 書き込み日: 2005年12月30日

理論的ケーススタディ集

この著者の前作「実践M&Aマネジメント」は教科書と言って良いほど、M&Aアドバイザーに必要とされる項目を網羅的にカバーしたものだった。本書はそれと異なり、ライブドア事件、敵対的買収防衛策、DESと産業再生等いくつかトピックを選んで、理論的分析をくわえている。これはもはや「実務家」の分析というよりは「アカデミック」の分析の域でであると思うが、実務家にとって理論は、経験との両輪として非常に重要である。その意味でも、日々のディールに追われてあまり理論に思いを致すことの少ない実務家にとっては非常に参考になる内容である。



4.  良い Skywalkerさん 書き込み日: 2006年02月03日

最近のM&A案件や法制度に対するかなり高度な批評

読むならやはり今が旬だと思います。
最近世間を騒がせたM&A案件や、新会社法を含む現在の法制度に対するかなり高度な批評が展開されていて、個人的にはただ感心するばかりで、M&Aのアドバイザーとは本来このレベルまでの助言ができなければ価値はないのではないかと思いました。
企業価値評価に関しては、細部に固執するばかりでなくこれまでの実証研究などからおおよその勘所を持っている。買収防衛策に関しては、法制度を十分に理解したうえであらゆる選択肢を想定し、本当に何が効果的なのかを議論することができる。M&Aにより売り手も買い手も株主価値を増大させることができるかどうかということに主眼を置いている。などなど・・・。M&Aアドバイザーはかくあるべきというのを思い知らされた一冊でした。



5.  良い 愉快なビジネスマンさん 書き込み日: 2006年01月21日

元実務家の研究者によるM&Aに関する最新の理論と経営指南書

かつて大手証券会社にてM&Aアドバイザーに携わり、現在大学院にてM&Aの研究・評論活動を行なっている著者による日本のM&Aに関する最新の理論と経営指南書。

日本にもLBOブームが現実のものとなっていることを前提として、日本企業が財務的買手の餌食とならないため、これまで以上に株主価値重視の経営姿勢が重要が求められており、そのための選択肢としてM&Aがあるが、それはあくまで選択肢の一つであるものの、慎重で合理的な判断と定量的な規律に基づかないM&Aは失敗を生み、結果として株主価値を破壊させるので、企業の経営者は常に、自己の株主価値を増大させるため、正しい選択肢をしなければならないと説いた上で、様々な制度を紹介するとともに、独自の経営哲学を語っている。

元実務家の研究者ゆえ鋭い指摘が満載で楽しめるが、彼の「毒舌」(例えば、ライブドア・ニッポン放送事件の高裁判決を「無知蒙昧」、日本を代表する弁護士によるニレコのピルを「欠陥商品」、楽天や村上ファンドを「金の亡者は日本の経済や経営者を語る資格はない」と評している)も興味深い。ただし、実務家にとっては新しい情報はなく、むしろ企業の経営者向けて書かれたような気がします。



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