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世界を信じるためのメソッド―ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)

世界を信じるためのメソッド―ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)

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1.  とても良い ヤヤーさん 書き込み日: 2007年02月05日

真実はひとつじゃない。

ニュースに次から次へと登場するカタカナ語を、
きちんと理解していて説明できる大人って、いったいどれくらいいるんだろう。
例えばメディア、例えばマスコミ、なんであるか言えますか。

森さんはそういったことばたちをわかりやすく説明してくれるとともに、
間違った情報を信じ込んで誤った世界観を持ってしまう危うさを訴えている。
流れて来る情報をそのまま鵜呑みにせず、批判的に多面的に捉えた上で、
自分で考えて行動することが重要だと。

昨今のTVで流されたニュース映像は、ある特定の人物や企業をバッシングするものが多すぎる。
叩かれている相手が、いかにも完全なる悪者のようだ。
彼らには人間的な優しさや弱さがまるでないように語られる。
でも、ほんとうにそうなのか。
有無を言わさず糾弾してる人びとのほうが、よほど優しくないではないか。
彼らにも言い分はあり、理由があるのだ。

一方的に流されて来る情報が、ただひとつの真実ではない。
いい大人が、そんなものを信じ込んでちゃいけない。
子どもたちにしたり顔で言い聞かせる前に、自分のアタマで考えろ。



2.  とても良い ロラさん 書き込み日: 2007年03月22日

考えることの大切さ

この本は、ドキュメンタリー作家である森達也さんが、メディアの使い方について語っている本です。メディアの可能性と危険性、客観的報道・中立的報道はありえないということ、ニュースの作られ方などが解説されています。これらを読むと、なんとなくニュース番組を見て全てを鵜呑みにするという行為の怖さがよくわかります。

中でも印象に残ったのは、「メディアは怖い。場合によっては人が死ぬ。それも大量に」という箇所でした。森さんはルワンダの虐殺をその例にしていましたが、私はメディアが特定の人をバッシングしまくった挙げ句に、その人やその人の関係者が自殺してしまったという出来事を思い出しました。最近でも、死者は出ないまでも、メディアが特定の対象をバッシングしまくる光景はよく見られます。こういうバッシングやステレオタイプに同調せずに、多面的に物事を考えていくことの大切さを、森さんは強調しています。

「最近の子供は他人の痛みを知らない。だから平気で人を殺す」、「小児性愛者=性犯罪予備軍」、「団塊の世代=日本をダメにした連中」、「いまどきの若者は向上心はないくせに根拠なき自信とプライドを持つどうしようもない奴ら」などの差別的ですらあるステレオタイプが蔓延している昨今、多面的に物事を考えることの大切さを知る為にも、この本を読む価値は大きいと思います。




3.  とても良い 風さん 書き込み日: 2007年06月09日

10代、20代の若い人たちにぜひ! と、おすすめしたい一冊

 世界の出来事を正しく、きちんと知るために、テレビをはじめとするメディアはとても重要。でも、メディアは間違えることがあるし、たとえ間違いでなくても、その報じ方によっては、受け手の印象が全く変わってしまう。メディアの情報を鵜呑みにして間違った世界観を持たないためには、「メディアを批判的に読み解く」ことと、「メディアを主体的に受け取る」ことが必要になってくる。この括弧で囲んだことが、メディア・リテラシーの意味。メディア・リテラシーは、メディアを有効に活用するために、そして正しい世界観を持つために、なくてはならないメソッド(方法)である。
 以上のテーマが、松本サリン事件やファシズムによるプロパガンダの例を通して、分かりやすく語られていきます。「メディアが公正中立で客観的だなんて、とんでもない間違い。何を報道するかしないか、どんなふうに編集するかで、すでに人の主観に左右されているのだから」という著者の主張がすっと頭に入ってきました。
 また、若い人たちに語りかける文章の調子をとっている。で、それがちっとも鼻につくものでなく、親しく心に響いてきたところ。すとん、すとんと腑に落ちてゆく論旨の展開と相俟って、実に風通しのいい文章でしたね。
 2007年6月3日付の朝日新聞の読書欄で、作家の梨木香歩さんが取り上げていた文章に関心を誘われて読んだ本。理論者の「よりみちパン!セ」シリーズの一冊。



4.  とても良い ぽるじはどさん 書き込み日: 2007年07月19日

中学生のみならず、大人も知らなければならぬメディアの怖さ

 ワイドショーを見れば分かるように、近年“分かりやすさ”こそが価値ある報道のように伝えられてきた。
 TVは特に、イラクの油まみれの水鳥のように一面的に物事を写すことをよって、事実を捻じ曲げて一般化している例や、アザラシのタマちゃんフィーバーに個人情報保護法案・有事関連法案などの重要法案審議が報道されなくなっているというような例が多い。
 「報道は中立」と人口に膾炙してはいるものの、その中立とはどの立場から見た「中立」なのか?  メディアはスポンサーや広告代理店に操られているとの意見も否定できないものであり、簡単に分かりやすい事実はありえず、常にその分かりやすさの中に複雑に隠された事実があると心得てメディアに接しなければ、事実に突き当たる事はない、と中学生にも分かるように説明されている良書。
 大人も忙しさにかまけてワンフレーズの劇場型政治に騙されず、何が本当に大切な報道なのかを探り、それを取り上げるようメディアに要請するようにならなければならない。



5.  とても良い びっぐじょーさん 書き込み日: 2007年11月08日

本来の対象年齢以上の人にも読んで欲しい

本来の対象年齢は10〜16歳くらいでしょう。しかし、それ以上の人も読んで欲しい本です。極端な話、子供と親が一緒に読んで、ともに考えて欲しいです。

メディアの良さ、怖さを引き出し考えることの大切さ、自分の目で見ることの大切さを著者は主張しています。森さんは私から見て今時珍しい「空気を読まない大人」です。多数は意見に流されるだけでなく、たとえ少数意見でも正しいことを言う。こういう人こそ社会に必要であり、こういう本こそ道徳や総合的学習時間の教科書に使われるべきでしょう。

この本に書いてあった「ヒトラーがゲッペルズに言った言葉」は今の「空気を読め」とかいう思考停止が習慣になっているの人たちに送りたいです。「空気を読め」と言う人たちってファシズムに染まりやすい人たちですから。



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