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金融恐慌に対する各国中央銀行、政府の対応の見通しを教えてくれる貴重な1冊 |
本書は世にあまたいる経済学者、エコノミストの中でも、私が高く評価している著者が、これまでの世界の中央銀行、財政当局の動きを深く・鋭く分析し、金融危機やそれに伴う今後の見通しや危機を回避するために必要とされる政策までを示唆する貴重な一冊。
まず、今回の金融危機の発端となったサブプライム問題については渾身の解説がなされている。
本書の第2部で展開される、数年前の中央銀行幹部等による会議録の披露部分は非常に驚かされるとともに、とても重要な部分である。なぜなら、彼らは、その時、既にやがてサブプライム危機が起こるであろうことを共通の認識としているからである。
著者は、1929年に端を発した世界大恐慌そしてそれが日本に波及した昭和恐慌についても素晴らしい分析を行っており、現在の状況においても、サブプライムやCDSがどうなるかと言った、一種、皮相的な分析だけではなく、この問題が恐慌に結びつくのか、そして、それが資本主義の構造にどのような影響をもたらすのかといった、深い問題に対しても思いをめぐらせている。
今、世界同時恐慌の淵に立っている我々に、著者からこの時期に本書が出されたことの意義は
非常に大きいものである。現在の状況から今後の資本主義の行方まで考えるために一人でも、
多くの人に本書を読んでいただきたい。
なお、著者とアプローチ方法は異なるものの著者と資本主義に対する問題意識を共有していると思われるラビ・バトラ著「2010年資本主義大爆裂!近未来10の予測」、藤原直哉著「2009年世界大恐慌」、船井幸雄著「2009年資本主義大崩壊」も読んでいただければ、読者の理解はさらに深まることと思う。これらの本についてもレビューを書かせていただいたので、ご一読いただければ幸いである。 |
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