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小泉官邸秘録

小泉官邸秘録

良い / 口コミ件数 : 31


価格 : 1,890 円





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1.  とても良い ib_pataさん 書き込み日: 2007年01月14日

ダントツの面白さ、文章もうまい!

 小泉首相の手法が「丸投げ」と批判されていたことに関して《総論でタガをはめ、大臣を押さえ、官僚組織のトップを押さえることで各論の「骨抜き」「逃げ」を許さない》手法であり、進行管理は小泉首相がキチッとやっていた(p.62)と反論しているのは秘書のつとめでしょうかね。最初の靖国参拝の時、8月15日を避けたことに関して、やめるように説得していた福田官房長官が、あらかじめ福田氏が用意していた談話を読み上げた(p.315)と最後の方で書いているのは、確執がうかがえて興味深かったですね。

 外務省に対するあけすけな批判とともに、ここまで書くのか!と思ったのが防衛庁批判。《防衛庁には、いわゆる背広組の内局と制服組の陸・海・空の自衛隊という異なる組織原理を有する複数のグループが存在し、なかなか考え方が一致しない。そのため、お互いに自分に有利な情報をリークしようとする傾向がある、しかし、実力組織を預かる危機管理官庁なのに、これだけ情報管理が甘いのでは軍事作戦などとてもおぼつかないし、同盟国の軍隊からも信頼されないだろう》とまで書くんですな(p.129)。この後も「用意周到・頑迷固陋」 の陸上自衛隊、「伝統墨守・唯我独尊」の海上自衛隊、「勇猛果敢・支離滅裂」の航空自衛隊がそれぞれ自分に有利な情報をリークしていたことを細かく書かれると、ぼくでさえも《我が国の危機管理上、まことに嘆かわしいことだと思う》と感じます。なにしろ、アフガン沖に派遣される艦艇の隻数までも新聞にスッパ抜かれたそうですから(p.134)。



2.  とても良い くまくまさん 書き込み日: 2006年12月24日

不覚にも少し感動した

 ミーハー的でいやだなぁ等という複雑な思いを抱きつつも、興味に負けて購入してしまった一冊。感想を一言で言うなら、面白いもしくは読みやすいということだろう。これは著者の実力か、それとも編集者の実力なのか。回顧録風の作品は、単に時系列に並べたり、思い出した端から記述したりしがちなのに、トピックごとに分けて述懐しているので分かりやすい。
 小泉純一郎氏が内閣総理大臣であった5年5ヶ月の間の出来事は、私自身もすでに成人していたということもあり、さまざまに記憶に残っているところである。その記憶にある事柄の、官邸内でのやり取りについて、公開できる範囲、小泉氏に利する範囲ではあろうが、明らかにされており、舞台裏をのぞく様な感情もあいまって、一気に最後まで読み進められてしまうと思う。
 本書の記述から感じる想いは、小泉氏に対する敬意とマスコミへの非難、そして、小泉氏に敵対するものに対する無容赦である。身内に対しては、それが官僚であれ、優しいが、それ以外のものに対してはまったく信用を置いていないと感じた。それが政界の厳しさなのかもしれないが。
 とにかく、小泉政権を小泉氏の側から描いた一冊。これまでの報道の側からではなく、別の側面から政権を評価をするには一読の価値があると思う。



3.  とても良い 絹のつぶやきさん 書き込み日: 2006年12月22日

「正史」を「秘録」と言い、辞してなお国民を踊らせる

たいしたタマだ。飯島秘書は改めて凄いと思わせる。内容は「秘録」と言うより小泉首相在任中の実績を項目毎に首相側から記述した「正史」に近い。首相補佐を官僚チームで固めたとか、官僚組織の押さえ方など組織論めいた話も出てくるが、そんな奇麗事で済んだはずが無い。小泉劇場の熱心な観客だった私達にはこの数年間が刺激的でドラマチックだったし、だからこそ拍手を送り続けたのだ。私としては過去の政権が振るえなかった「豪腕の中身とその力の源泉」こそ知りたいと思うし、それこそが「秘録」に値する。防衛庁の「権力不在」への不安等に時折見せる本音(これも計算しつくされたものだろうが)程度で、終始抑制の効いた筆捌きでは実態が分からない。凄い、飯島。あなたも「総理」だ。



4.  とても良い 老人保守さん 書き込み日: 2006年12月14日

やり手の黒衣

黒子に徹しきって小泉総理を支えてきた著者ゆえに、ひとつひとつの話に重みがある。宗男に仕えた佐藤優氏も異能の人だが、やはりこの人も異能の人である。小泉改革へ賛同するか否にはかかわらず、一読するだけの価値のある本だ。



5.  とても良い 楠木 佳史さん 書き込み日: 2006年12月09日

意表を突く筆の抑制

 あの小泉官邸に巣食った怪人物・ラスプーチン飯島の内幕暴露本、と思って読むと、強い意外感に捕らわれるだろう。同じ日経が出した『官邸主導 小泉純一郎の革命』の系譜にも連なる首相のリーダーシップ論の教科書的一冊、といえる。
 官邸の奥の院から小泉・飯島コンビが霞が関の巨大官僚機構をどう操っていったのか。「抵抗勢力」から「協力勢力」にどうアメとムチで変えていったのか。飯島が各省から選抜したエリート官僚の「特命チーム」を主役に官邸主導の政策決定は展開していく。
 切った張ったの永田町戦国絵巻と言うより、きわめて実証的な政策決定メカニズムの研究書の趣だ。小泉官邸の舞台裏とはかくも地道な努力の積み重ねだった。かつ霞が関に長年張り巡らしてきた飯島のクモの巣のような人脈が有効に作動していた事実は目からウロコだ。重厚な香りすら漂うプロ向きの一冊。今の安倍晋三の迷走の理由も腑に落ちる。



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