本・雑誌 ルービン回顧録の口コミを検索

トップ本・雑誌社会・政治 全般ルービン回顧録
を 商品名

ルービン回顧録

ルービン回顧録

とても良い / 口コミ件数 : 15


価格 : 3,360 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:15 1 2 3 次ページ
1.  とても良い レナード(fourseventy)さん 書き込み日: 2005年08月30日

米国政治の舞台裏が垣間見れると思います

ハーバード大学を首席で卒業、弁護士資格を取得、ゴールドマンサックスの頂点まで登りつめた後、クリントン政権下で財務長官を勤めるという、実に輝かしい経歴の持ち主の回想録。扱った仕事の大きさもさる事ながら、(米国人にありがちな)ワークホリックでもなく、7.5時間の睡眠時間を確保し、週末には「釣り」を楽しむ余裕すらあるとの話を聞かされると、スーパー・エリートは「両立の達人」でもある事に驚かされてしまう。
90年代に外国為替関係の業務に就いていた私にとって、ルービン、サマーズ、グリーンスパンのトリオは世界最強の経済スタッフである事を思い知らされたものだ(職場では、このメンバーに日本の財務大臣と日銀総裁を引き受けさせたいものだ、と冗談を言っていた)。「90年代に米国経済が高成長を達成したのは巧みな経済政策によるものでは無く、IT革命の産物だ」という批判には、「欧州、日本でもIT革命は起こったハズだが、残念ながら低成長でしたね」と切り返す。金融市場に政府の舵取りに対する「安心感」を与えた彼らは、海外からの対米投資を呼び込み、長期金利を低下させ、国内経済に好循環をもたらす事に成功した。米国の財政赤字を「黒字」に転換させただけでも、歴史に名を残す財務長官となるのではなかろうか。彼が政権内で働いた期間に、日本の首相が何人変わったかを数えるだけでも、米国の政治システムに見習う余地はありそうだ。
米国経済・政治に関する知識が無くても面白く感じる箇所は少なからずある本だと思う。
なお、ルービン(及びIMFのスタンレー・フィッシャー)による国際金融危機への対応策に批判的なスタンスを採る大物として、スティグリッツ氏の書物を合わせて読むと、両義的な見方ができると思います。



2.  とても良い さん 書き込み日: 2005年07月28日

さすがルービン、手応え十分

米国政治の裏側をかなり赤裸々に語っている。米国も意思決定において、他国の意向をかなり気にしてやっているのが意外だった。自分たちに複雑な感情が向けられているのもよく分かっているようだ。米国における民主党と共和党の攻防は、日本の自民党と民主党の攻防みたいに生易しいものではないのが凄い。メディアの報道では知りえない米国政治のプロセスを知った。ルービンは「市井の人」というスタンスを常に保っており、肩の力が抜けた好ましい印象。いつもはにかんだような微笑を浮かべているが、この本を読んで彼の心の中がだいぶ分かったような気がした。あれだけの人物が、その人生を1冊にしただけあって、ずっしりと読み応えがあります。折に触れて読み返したい本です。



3.  とても良い ktdiskさん 書き込み日: 2005年09月06日

米建国史上最も有能と言われた財務長官の思考回路

「建国以来、史上最も有能かつ重要な財務長官」とまでの評価を受けた第70代米財務長官ロバート・ルービン氏の回顧録。
アジア経済危機などの国際経済危機をどのような経済政策で切り抜けたのかが、当事者ならではだせる臨場感溢れた形で綴られる一方、それらの問題の複雑さ故、「蓋然的思考」とそれに基づく意思決定を徹底するルービン氏の「格好よさ」が際立つ。
「現実は非常に高度なモデルをもってしても分析しきれないほど複雑なものである」という事実を受け止めた上で、「そんな証明可能な真実がない世界で、後に残る蓋然性*1をいっそう精密にするためには、より多くの知識と見識を身につけるしかない」というスタンスにたち自己研鑽に励み、緻密な事実分析をつきつめていくルービン氏の姿の描写は、「選択肢の長所と短所を比較し、その上で意思決定をしましょう」という仕事の仕方術みたいなマニュアル本の記載とは明らかに一線を画する。
500ページ超の回顧録の中で首尾一貫する上記の姿勢には、刺激を受けずにはいられない。

下記のような方には、是非お勧めの一冊。
・日頃難しい意思決定を仕事上求められており、ちょっと行き詰まり感がある方
・近年の経済危機を題材に国際経済の勉強をしたい方
・民間組織から政府組織に行こうとしている、または行ったばかりの方(及びその逆)

*1蓋然性:事象が実現されるか否か、またはその知識の確実性の度合。



4.  とても良い gaditanoさん 書き込み日: 2005年10月07日

ルービン氏の意思決定の回顧録

確率論的な思考(蓋然性思考)を自分の信条として、ゴールドマンサックス、大統領経済諮問委員会、財務省のトップとしていかに意思決定をしてきたかという、ルービン氏の意思決定の回顧録である。

特筆すべきは、経済理論がルービン氏の蓋然的思考を経て、いかにワシントンの政治の中で実現されていくのかが詳細に述べられていることである。なかでもメキシコの債務危機やアジアの通貨危機に介入する中で、モラルハザードと金融危機回避という矛盾する選択肢の中からをいかに適切なものを選択肢し、議会に承認させていくのかという過程をクリントン大統領や経済諮問委員会、またグリーンスパンFRB議長、後のサマーズ財務長官との会話を通して描かれていきます。経済理論を書いた本は多いのですが、実際にいかに様々な経済理論が妥協も交えながら政策として実行されるのか、この本のように具体的に書かれた本は少ないように思えます。

また、とくにこの本に好感が持てるのは、自分がした意思決定の状況を実に客観的に述べていることです。自分の意思決定の失敗も素直に認め、いかに自分が判断ミスをしたのか冷静に分析している点です。非常に参考になります。著者いわく、そのような性格が著者本人がアービトラージャーとして成功した要因だと述べています。

さらに、この本はクリントン政権の経済政策を評価する上で大変貴重な本だとも思います。スキャンダルに関するクリントン氏の本が多い中で、クリントンが新設した大統領経済諮問委員会の初代委員長であるルービン氏が、いかなる経済政策が考え出され、それがどのような紆余曲折をへて実現、時には挫折したかが描かれてあります。

500ページ以上ある本ですが、その1ページ1ページ非常に楽しんで読めると思います。



5.  とても良い さん 書き込み日: 2005年09月18日

財政規律の維持、国際金融危機に取り組む臨場感

 クリントン政権で国家経済会議議長、財務長官を務めたロバート・ルービンの回顧録。ハーバード、LSE、イエール大学ロースクールでの学生生活、ゴールドマン・サックスでの裁定取引から共同CEOといったビジネスの経験、政府の仕事、それからまたシティグループでのビジネスという彼の経歴があますことなく語られている。
 彼の思考の根底にあるのは「この世に確実なものは何もない」という世界観であり、こうした前提に立って蓋然的意思決定を行うという。これは彼のキャリアを通じて貫かれているものである。
 本書の最大の魅力は、クリントン政権の内幕が当事者の視点から語られている点であろう。こうした回顧は他の高官からも出されているが、本書に読み手をひきつけるのは、いかにして国際通貨・金融危機に対処しようとしたのかを記した臨場感であろう。
 本書の見解については批判も多々あろうが、90年代のアメリカ経済政策を再検討する上で不可欠なものと位置づけることができる。



1 2 3 次ページ

文学・評論
思想・社会・ノンフィクション
人文・思想
社会・政治
ノンフィクション
歴史・地理
ビジネス・経済・キャリア
投資・金融・会社経営
科学・テクノロジー
医学・薬学
コンピュータ・インターネット
アート・建築・デザイン
実用・スポーツ・ホビー
資格・検定
暮らし・健康・子育て
旅行ガイド
語学・辞事典・年鑑
教育・学参・受験
こども
漫画・アニメ・BL
タレント写真集
ゲーム攻略本
エンターテイメント
新書・文庫
雑誌
楽譜・スコア・音楽書
古書
カレンダー
ポスター