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3. とても良い |
ktdiskさん |
書き込み日: 2005年09月06日 |
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米建国史上最も有能と言われた財務長官の思考回路 |
「建国以来、史上最も有能かつ重要な財務長官」とまでの評価を受けた第70代米財務長官ロバート・ルービン氏の回顧録。 アジア経済危機などの国際経済危機をどのような経済政策で切り抜けたのかが、当事者ならではだせる臨場感溢れた形で綴られる一方、それらの問題の複雑さ故、「蓋然的思考」とそれに基づく意思決定を徹底するルービン氏の「格好よさ」が際立つ。 「現実は非常に高度なモデルをもってしても分析しきれないほど複雑なものである」という事実を受け止めた上で、「そんな証明可能な真実がない世界で、後に残る蓋然性*1をいっそう精密にするためには、より多くの知識と見識を身につけるしかない」というスタンスにたち自己研鑽に励み、緻密な事実分析をつきつめていくルービン氏の姿の描写は、「選択肢の長所と短所を比較し、その上で意思決定をしましょう」という仕事の仕方術みたいなマニュアル本の記載とは明らかに一線を画する。 500ページ超の回顧録の中で首尾一貫する上記の姿勢には、刺激を受けずにはいられない。 下記のような方には、是非お勧めの一冊。 ・日頃難しい意思決定を仕事上求められており、ちょっと行き詰まり感がある方 ・近年の経済危機を題材に国際経済の勉強をしたい方 ・民間組織から政府組織に行こうとしている、または行ったばかりの方(及びその逆) *1蓋然性:事象が実現されるか否か、またはその知識の確実性の度合。 |
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4. とても良い |
gaditanoさん |
書き込み日: 2005年10月07日 |
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ルービン氏の意思決定の回顧録 |
確率論的な思考(蓋然性思考)を自分の信条として、ゴールドマンサックス、大統領経済諮問委員会、財務省のトップとしていかに意思決定をしてきたかという、ルービン氏の意思決定の回顧録である。 特筆すべきは、経済理論がルービン氏の蓋然的思考を経て、いかにワシントンの政治の中で実現されていくのかが詳細に述べられていることである。なかでもメキシコの債務危機やアジアの通貨危機に介入する中で、モラルハザードと金融危機回避という矛盾する選択肢の中からをいかに適切なものを選択肢し、議会に承認させていくのかという過程をクリントン大統領や経済諮問委員会、またグリーンスパンFRB議長、後のサマーズ財務長官との会話を通して描かれていきます。経済理論を書いた本は多いのですが、実際にいかに様々な経済理論が妥協も交えながら政策として実行されるのか、この本のように具体的に書かれた本は少ないように思えます。 また、とくにこの本に好感が持てるのは、自分がした意思決定の状況を実に客観的に述べていることです。自分の意思決定の失敗も素直に認め、いかに自分が判断ミスをしたのか冷静に分析している点です。非常に参考になります。著者いわく、そのような性格が著者本人がアービトラージャーとして成功した要因だと述べています。 さらに、この本はクリントン政権の経済政策を評価する上で大変貴重な本だとも思います。スキャンダルに関するクリントン氏の本が多い中で、クリントンが新設した大統領経済諮問委員会の初代委員長であるルービン氏が、いかなる経済政策が考え出され、それがどのような紆余曲折をへて実現、時には挫折したかが描かれてあります。 500ページ以上ある本ですが、その1ページ1ページ非常に楽しんで読めると思います。 |
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