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経営戦略の論理

経営戦略の論理

良い / 口コミ件数 : 17


価格 : 1,995 円





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1.  とても良い ももんがさん 書き込み日: 2008年12月15日

現実から「本質」を抽象化しようとする作業

 「この本には、戦略の論理は書いてあるが、戦略のつくり方のハウツウは書いていない
・・・いい戦略の「なに」と「なぜ」を書いた」

著者ははしがきでこのように述べています。ハウツウ本ではないのだ、と。
 つまり、経営コンサルタントの本とは本質的に異なるアカデミックな本です。
ただ、テーマが「企業経営」というきわめて現実的なものなので、ハウツウ本と勘違いする人もいるでしょう。

 経営はダイナミックなもので、不変の必勝戦略などありえません。
チームスポーツでいえば、どんなチームでも使える「必勝戦略」がないのと同じです。
一つのチームについてさえ、不変の常勝戦略などないでしょう。
相手も変われば、個々のメンバーの体調や体力も、条件も変わりますから。

 しかし、強いチームに共通する一定の「何か」はあるのではないか、
同じように、成功している企業に共通する「何か」があるのではないか。
本書は、その「何か」をさまざまなケースから抽出しようとした試みです。
これを成功例のいいとこ取りだ、後講釈だと勘違いする人がいるかもしれません。
しかし、都合のいい成功例をちょちょいとつまんでそれらしく講釈した本ではありません。
背後には膨大なスタディがあるであろうことが感じとれます。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶと言いますが、
目に付いた事例から学ぶのは後者で、多くの事例研究から本質を抽出する作業は前者に属します。
両者の「いいとこ取り」はまったくの別物です。

本書で取り上げられた企業も永遠に成功し続けるわけではないでしょう。
本書は優れた「経営戦略」を論じた本であって、成功「企業」の予言本ではないからです。
成功した企業でも、「戦略的適合」がなくなれば落ち目になるのは当然で、
勘違いする人は、それを「外れた」と評するかもしれませんが、
企業経営がダイナミックある以上、当然の帰結です
肝心なのは現実から本質や論理を抽出しようとする目を養うことです。

不変の真理がどこかにあるはずだと思っている人にはお勧めしませんし、
目前の問題解決に即効性のある答えを求める人にもお勧めしません。
しかし、経営戦略の「考え方」を求める人には、これほどの良書は少ないと思います。



2.  とても良い 佐勘さん 書き込み日: 2005年05月05日

誉める人あればけなす人ありですが・・

私自身はこの本を読んで、物事を整理するとはこういうことか、という強烈な感動を覚えました。初版本はポーターの「競争の戦略」より前に書かれているということを考えても、間違いなく、RBVの古典として世界に誇れる良書です。
後講釈だろ、という批判をしている方も見えますが、そもそも社会科学の理論で「○○すれば、××になる」という「How toの結論」を求める姿勢の方は、死ぬまで本を読み続けても満足する答えは得られません。数理的に分析できそうな金融工学等の経済学分野でさえ、実社会では必ずしも理屈通り機能しません。無数の「専門家」が数々の理論で経済動向を論じていますが、結果は・・・。
企業の経営戦略を考えるにあたり、全体像を俯瞰するフレームワーク・指針としての「見えざる資産」や「オーバーエクステンション」「戦略的適合」という概念は、論理的思考に大いに役立つはずです。
本書の良否は、実際に自分で読んだ上で判断されることをオススメします。



3.  とても良い さん 書き込み日: 2003年12月16日

日本人による最高の戦略本

伊丹教授は一橋大学のMBAコースで経営戦略の講義を担当している,経営戦略の日本人研究者では最高に位置する人物である。その彼が約20年ぶりに「新・経営戦略の論理」を改訂した。それが本書である。

本書は前著と違って,事例がほとんど2000年前後のものとなっており,また前著ではとっつきにくかった文章や図も新しくなって,きわめて読みやすい本になった。

欧米のMBA的な「かっこはいいけど,結局は経営の真に迫っていない」数々の前略本と比べると,アカデミックかつ実用的で,しかも日本に深く根ざした経営戦略本と言えよう。何度読んでも奥が深い。
豊富な事例をこれほどコンパクトに整理できるとは著者の力量をうかがわせる。
経営に携わる人は手元に置いておきたい一冊である。



4.  とても良い so-tanさん 書き込み日: 2003年11月24日

体系的経営戦略

経営戦略という不確定的な論理を非常に体系的にまとめている良書。戦略が必要なのはわかるが範囲が多岐に渡り手をつけにくい、と思っている方には正に不満を解消する一冊となるであろう。「戦略とは論理である」との著者の言葉にあるように、意図するとせざるとに関わらず優秀な成果を挙げた経営の裏にある共通論理を見事に説いている。また、事例にも富み、非常に多くの示唆を与えてくれる。常に手元に置き、事あるごとに紐解く良き指針となるであろう。



5.  とても良い yamppvさん 書き込み日: 2004年01月05日

経営戦略を学ぶのなら2度は読むべき本

誤解を恐れずに大雑把に書くと経営戦略は現在の利益と将来の利益をいかに生み出すかという分野である。この視点から考えたなら、この本ほど現在と将来のバランスを考えて書かれた本はなかなか見つからないのではないだろうか。現在の利益を生み出す戦略の特性を挙げるだけにとどまらず、単に現在の利益を最大化するだけではだめで現在の利益を多少犠牲にしても組織の能力を高める戦略をとる必要がなぜあるのか?能力が高まるメカニズムは何か?どこまで無理しても良いのか?といった議論も展開され、忘れがちな事を気づかせてくれる。これだけの内容がある事を思えば400ページの分量はむしろコンパクトにさえ思え2度3度と読む価値のある本だ。



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