良い / 口コミ件数 : 29件
価格 : 1,575 円
ドイツ観念論の哲学者、ヘーゲルが提唱した、「弁証法」の法則を使って現代社会の推移を読み解く方法を解いたものです。 て書くと、すごく堅苦しくて読みづらい本のように思えますが、 私は一時間ちょっとで読破してしまいました。 いかに「使える」とは言うものの、 弁証法というところをタイトルに出しているが故に、 すごい誤解を与えているんじゃないかなぁ。 (でも、これ以外のタイトルって思いつきませんけど) 読み終わった直後、 時間がぐるぐると回っているのが実感できるような気がしました。 なんだか自分が螺旋階段をかけているような…。 いや〜、すごい本です。 あなたの目線が一気にグワッと広がりますよ。 (少なくともそんな感想を受けると思います) 世の中に現れてくる流行やムーブメントは、 ある一定の法則に沿って起こっており、 正しくその法則を理解すれば、次に何が起こるのか、 どう流れるのかが見える(ような気が)。 その考え方を教えてくれる本です。 企画とか、アイデアに詰まったとき、 特に効くと思います。 (私は、この本を読んでいくつもアイデアが浮かびましたよ!) これはノウハウじゃなくて、やっぱり哲学だと納得しました。 今風のビジネス書っぽい 「使える」なんて安い言葉をつけない方がよいような。 本質を解き明かしてくれるような、 こういう本、大好きです。
タイトルには「弁証法」とありますが、出てくるのは5つの法則だけ。しかも、そのうちの1つを知っておけば十分とのこと。非常に分かりやすい内容でした。 その法則とは・・・「物事は螺旋的に発展する」。 らせん階段を想像いただければ分かりやすいのですが、螺旋とは、上から見ると、ぐるぐる回っているだけに見えます(原点回帰)。 しかし、横から見ると一段ずつ昇っていくのが分かります(発展)。 つまり、螺旋的発展とは、かつて消えていったものが、新しい価値を伴って復活することです。例としては、かつての手紙文化→eメール、市場のセリ→ネットオークション、などです。 世の中は、螺旋的発展を遂げています。しかし、かつては発展のスピードが遅く、一人の人生の中でそれを見ることができなかったのです。今はドッグイヤーとも言われる速さで、まさにあらゆるところで螺旋的発展が起こっているのです。 かつてどんなものが、なぜ、消えていったのか。どうすれば復活するのか。そういう視点で世の中をよく観察することが必要とのことです。 新しい視点、切り口を気づかせてもらいました。
難しそうな話題も筆者が書くと砂地に水が染み込む様に頭に入って来る(様な気がする)から不思議である。弁証法なるものも、哲学的な響きがあるが、その法則、活用方法も意外な程、シンプルである。 特に、これまで世の中の変化が遅かった為、見えなかった変化の本質が、インターネット革命などにより、変化の速度が加速した為、局所的な変化だけではなく、大きな螺旋的発展が見えるようになったとする筆者の指摘には眼から鱗である。 またネット革命によって排除されると言われていた中間業者はなぜ生き残っているのか、いや寧ろその存在意義はネット革命以前よりも高まっているのではないか。実業の世界では確かにそう言われて改めて実感するところもある。本書ではその謎解きもしている。さらに弁証法を知ると「対話力」が身につくという下りは、ナレッジマネジメントにも相通じる点があることも大変興味深い。
まず申し上げたいのは、本書は弁証法やヘーゲルについての概略書や解説書ではないこと、「1時間で分かる...」のような入門本・ハウツー物でもないということです。 著者の田坂氏は、弁証法の根本のエッセンスのみを簡潔な言葉と文体でまず紹介します。それは、古いものがいったん消えてはその後新たな価値を伴って復活してくる、そうした世の中の螺旋的な発展のことです。さらにそのエッセンスをビジネスや日常生活で、どのように使いうるのかを論じていきます。 副題「ヘーゲルが分かればIT社会の未来が見える」。ですがこれは未来予測を常に「的中」させられると田坂氏が言っているわけではないでしょう。むしろ世の中の流れをどう捉えるかの歴史観、これから何が起こるかをイメージする想像力、思いがけない現象・出来事についての解釈の仕方、こうしたことに「使いようがある」という意味にとらえてはどうでしょうか。正解や模範解答があるわけがないのです。仮に未来予測が当たらなくても、それがなぜなのか考えるヒントを弁証法が提供してくれます。 そのように使える人ならば、「弁証法」というレッテルにこだわる必要さえないのでしょう。 IT事例以外でも、例えば私が働いている金融の世界に自分で当てはめても、金融スーパーマーケット戦略と特定商品集中戦略とは螺旋的に反転していくのか、最近のプライベートエクイティによる多数の会社への投資は、昔流行って廃れたコングロマリット経営の復活なのか、など発想のヒントになります。 散文詩のような田坂氏の文章スタイルは、含蓄に富むと同時に、大変に読みやすいです。読みやすいということは時を置いてもう一度読み返すのも楽です。そこで改めて気づかされることも多いでしょう。 こういう本は素直な気持ちで著者と対話するように読んだ方がいろいろ得られるのでは、と思うわけです。
ヘーゲルとか、哲学とかって思わず 引いてしまいそうでした。 だけど、 とても分かりやすく書かれていておちました。 「螺旋的発展」 なんですよね。 一直線に登っているのではなく、 過去にあったものが形を変えて現れてくる。 だから、歴史から学ぶ必要があるんですよね。 会話における弁証法の効用は 気持ち良かった。 お互いに対立する意見を 丸めるのではなく、 「止揚」させていくという発想が大切ですよね。 矛盾の止揚... かなり 使いこなすのは難しそうですが、 論理的に「切る」のではないことの大切さを学べそうです。 田坂氏の本は毎回多くの気づきを得られます。