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生ける屍の死 (創元推理文庫)

生ける屍の死 (創元推理文庫)

良い / 口コミ件数 : 18


価格 : 1,260 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:18 1 2 3 4 次ページ
1.  とても良い nttnさん 書き込み日: 2003年09月28日

異常な条件下での本格ミステリ

 山口雅也は本書を筆頭に、現実とは違う「平行世界」を舞台にしたミステリを書く。
 「この世界は我々の住む世界とこんなところが違いますよ」と読者に示してから事件を発生させ、前述の条件下でなければ有り得ない犯罪、同時に、この条件下でなければ解決できない理論を展開させる。

 完璧なまでの本格ミステリである。ミステリを語る上で、本書は避けてはならない。現代ミステリは、本書無しでは語れないのだ。



2.  とても良い 市川幸志さん 書き込み日: 2001年03月31日

ミステリーファン必読の書

死者が蘇るという状況設定で本格物の可能性の限界に挑戦した作品。これは山口雅也のデビュー作であるが、唯一の長編にして最高傑作である。いまだにこれを超えるミステリーは現れていないのではないかと思える程である。この後に書かれた短編も面白いが、まずはこれを読むべし。



3.  とても良い kai882さん 書き込み日: 2003年12月20日

ミステリーファンなら

絶対読むべし。
こんなに美しく悲しいエピローグには滅多にお目にかかれないよ。



4.  とても良い デスロールさん 書き込み日: 2003年12月09日

完全なるミステリー

死者が蘇る・・・奇抜な設定ではあるがそんな事は瑣末な事である。
世界観はそのような意味では奇抜であるが、そこに描かれている内容はまさしく本格である。
それだけでなく、時折聞いた事のある音楽などを持ち出す事により、世界に対する違和感を薄れ(忘れ)させる手法も上手い。
最初の設定だけで眉くひそめる人は間違いなくいるとは思う。

ただ世界に身をゆだねれば、そこに展開されている事はリアル以外の何者でもない。

そのためだけに構築され崩される世界は、本格の王道だと思う。



5.  とても良い minoru223さん 書き込み日: 2006年11月07日

本格推理に新たな地平を開いた作品

死んだ人がゾンビとして蘇るという不思議な現象が起きる中で殺人事件が起き、登場人物がその真相を探るという変な話です。そういうSF的な発想を持ち込んでしまうと何でもできてしまうので推理小説としてしっかりしたものにはならないように思えるのですが、本作はじつにきちんとした本格推理に仕上がっています。死者が蘇ることがあり得るという命題を設定し、その中で殺人事件が起きたらどうなるかということを正面から大真面目に描いています。とは言え、筆致はユーモア・ミステリ調で、作者は書くのが大変だったでしょうが読者の方は(長い作品であるにもかかわらず)実に軽快に読み進めることができます。

死んだ人が蘇るという設定だし、そもそも舞台が葬儀屋ということで、死にまつわる多彩な知識が披露されます。アメリカを舞台にした作品ということでアメリカの葬儀習慣という普段日本人には馴染みのない世界についての蘊蓄が満載。また、アメリカを舞台にした作品ということで、まるで海外ミステリを翻訳したかのような筆致で描かれるという凝りようです。そして、なぜアメリカを舞台にしているのかずっと不思議に思いながら読み進めていたら、真相が明かされると共にその疑問は見事に氷塊。なるほど日本が舞台では描きづらい事件ですね。



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