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誰の死体? (創元推理文庫)

誰の死体? (創元推理文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 5


価格 : 651 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:5 1
1.  とても良い Martha Argerichさん 書き込み日: 2009年09月19日

徹底した筋道の妙

クリスティと並んでミステリの女王と称されるセイヤーズが上梓した長編第一作。本書が初登場となる貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿シリーズ
の一作目に当たります。
ある朝、ピーター卿とも知り合いのいたって健全な建築家シップス氏が住むフラットの浴槽の中に、まったく見知らぬ男が素っ裸で死んでいたと
いう事なので、ちょっくら行って視てやるかってな風にピーター卿が趣味で息抜きの犯罪捜査に乗り出します。
セイヤーズのほとんどの作品に当て嵌まるし本書もそうなのだが、どちらかというと衝撃を求める人より過程を愉しんでやりたい人に向いていま
すね。勘の鋭い人なら犯人もトリックも序盤で分かってしまうが、それでも面白いのは精神破綻気味のピーター卿と真面目で慎重なパーカー刑事
がヤイヤイ言い合いながらも一歩一歩真相に近づいていくのが魅力的だからです。それプラス、従僕の鑑の様なバンターや兎角ユニークでお茶目
なピーター卿の母上なども好いんです。理詰め理詰めで進むんだけど、エスプリがきいた会話のやりとりや台詞回しで最後まで読み手を飽きさせ
ないのが、セイヤーズの凄い所ですね。如何に先鋭的な物の考え方をするか、如何に理論武装するのが得意かがよく判ります。
だので、伏線に重点を置くより筋道に重点を置く人向けで、譬えるなら盤上ゲームで相手をじわじわと追い詰める時のような感覚に陥りたい方に
お薦めなのです。



2.  とても良い らてぃあさん 書き込み日: 2005年08月15日

推理の面白さは保証します。

質のセイヤーズ ともいわれるだけあってキャラクター、謎解きの面白さは天下一品です。この作品ではシリーズの主要キャラクターがほとんど顔をそろえています。



3.  良い 紅玉石さん 書き込み日: 2002年04月26日

青年貴族探偵ピーター・ウィムジィの長編一作目。

 事件はなんの変哲もない夫婦の風呂場で死体が発見される、挙げ句なんでか素っ裸で金縁の片目がね付き……別の意味でなんか怖いな。そして、それと同時期にほぼ同人相同風体の男がいなくなっていたって聞きゃあ、普通は同一人物だと思うがどうも別人らしい、金縁眼鏡もどっから出てきたかわからない。

 とにかくピーター・ウィムジイ卿喋る喋る! 一度口開くと5〜6行はいってしまうマシンガントーク、でもほややんとしたいい人、お兄さんが侯爵さんで要するにめっちゃ偉い。警察に仲良しさんがいたり、そもそも権力が引っ付いているのであんま皆逆らえないし。個人的にお母様結構好きです、後の作品でかもしんないけど。

 とりあえず行方不明になった資産家のタイムスケジュールでも調べてみよーか、てなわけでふらふらふら、お部屋を見てなんか変だなぁ、と思ったり。金縁眼鏡でまたちょっとした悶着があったり、簡単にいえば完全スカ。能天気な友人の恋愛話はあったりしますが、ドラマ的に面白いのは次巻からかな、ワタシ結構パーカーさん好きなんだが(警察の仲良しさん、頑張って出世中。)、この巻のザグ警部さんもなかなか味がありますですかも、よくいる無能ってタイプですが。



4.  良い ハニーベアさん 書き込み日: 2005年07月26日

イギリスミステリの代表格

同時代のクリスティと比べると寡作ですが、その影響は無視できないものがあります。

ある建築家の浴槽から金縁の鼻眼鏡以外つけていない死体が発見されます。死体の身元がつかめない中、同時期に失踪した財界の名士の謎も絡まりながら話が進んでいきます。

まず、カバーの絵が不思議な感じで好きです。
犯人探しは小説を2/3ほど行ったところでほぼ分かってしまうので、それが目的の人は注意しながら読み進めていくことが必要です。
どちらかといえば人物描写や時代背景の描写が巧みでしょうか。両大戦間の、一時の平和を享受しながらも前大戦の爪痕が残り、将来に向かって変化していく姿が印象的に描かれています。

クリスティしか読んだことの無い人には雰囲気が全然違うので、読んでみることをオススメします。



5.  良い タケさん 書き込み日: 2006年07月12日

年代を感じさせない作品

ピーター卿シリーズ長編第1作
アガサ・クリスティと並び、ミステリの女王と呼ばれるドロシー・L・セイヤーズの作品。

驚いたことに、作品の古さを感じさせない。ユーモアがあるのだが、その裏にキャラクターの奥深さを感じさせる。また、第1次世界大戦の状況を感じさせる描写などもあり、それがまた作品の奥深さを感じさせる。

探偵小説としても、1923年の作品として考えた場合、ピーター卿、犯人役、両方に現代性を感じるところがあった。

色んなこと書きましたが、肩肘張らずに読んだ場合も各々のキャラクターのやり取りも楽しめて面白い作品です。

バンターが熱弁をふるうシーンはなんかニヤニヤしてしまいました。



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