とても良い / 口コミ件数 : 4件
価格 : 1,470 円
独特な雰囲気の言葉遣い、美麗な挿絵、そして古風な活字も相まって、アラビアンナイトの世界にどっぷり浸ることができます。 第1巻を開いたら、こつこつと読み進んでぜひとも最後の第11巻まで行き着いてください。たくさんの物語が収められていますが、何かの都合で中断するときは、物語の途中ではなく、物語が終わってからにすることを勧めます!(笑)
通学のお供に電車の中で読んでいたのですが何しろこの表紙の絵のためいつも同じ電車に乗り合わせる名前は知らないけれども顔は知ってる方々から無言のうちに実に白い目を向けられて少し恥ずかしかったです。しかしそんな白い目にもめげずにページをめくった価値は十二分にありました。このおそろしく長い物語、形式が随分突飛であるために慣れるまではなかなか馴染めなかったりするのですが、一度はまるとこれがなかなかのものでして、それまで面白い古典の文学作品に出会ったことはなかったのにいつのまにか毎日二回、電車の中ですっかりアラビアンナイトの世界にどっぷり漬かってしまいました。
子どもの頃、アラビアンナイトや千夜一夜物語を読みましたが、千夜一夜物語が実はこんな官能的な話だったとは思いも寄りませんでした。また、1日1話ではなくて、1話を何日もかけて話をしていたのも知りませんでした。大臣の娘、シャーラザットのなんと巧みな話術。読んでいる私も引きつけられました。また挿絵のみごとなこと。古沢岩美はすばらしい。
この巻のわたしの一押しは「バグダッドの軽子と三人の女」です。
「まあ、お姉さま、なんと面白いお話なんでしょう。もっとお聞かせくださいませ。」 「いいえ、明日話す話に比べたら・・・」 って感じで夜な夜な、命をかけて、語り始めるシャーラザッド姫の語りに、めくるページが止まりません。 古式ゆかしく、間接的な表現がかえってエロい表現と、その見事な訳業と、イラストのおかげでもあります。 それだけでなく、わくわくしたり、いろんな意味で興奮させられたり、哀れを催したり、ありえね、と笑ったり、夢うつつのようなお伽噺、そう、難しい小説とかでなく、こころを動かされる純粋なお伽噺があれば、それでよかったのです。 バートンはレインのまる写しとか、言われてますが、なんだか異常に詳細な注釈とか、イスラム人を始めとして東洋社会を、彼が代表する西洋社会がどう見ていたかもうかがい知れて、興味深いです。 しかし思春期にこれ読んでたら人生が、いろんな意味で変わっていたかもしれない、かも。。 ツンデレ?シャーリヤル王は、まだ目だった発言はしてませんが、巻が進むにつれての、その変わり様も見所です。