とても良い / 口コミ件数 : 3件
価格 : 998 円
山田風太郎の「明治物」の存在は知っていたが、今まで食わず嫌いだった。しかしこれが食べて(読んで)みると結構いける。忍法帖のように奇想天外な忍法が出て来る訳ではないのだが、「意外性」があるのだ。「発見」がある、といってもいい。円朝の名作「怪談牡丹灯篭」誕生の秘密を扱った冒頭作に始まり、桜田門外の変で井伊大老を暗殺した水戸浪士の生き残りが警視庁巡査になっており、新撰組副長斎藤一も巡査になっている。それは多分史実であろうが、一方虚構として、「物語」が始まる。それが織りなすもの哀しさ。この物語「あわれ」という言葉が最もぴったりくる
詳細は十分に前のお二人が書かれているので省略するが、笑った笑った。それはそうだろう、仕事の引き継ぎなんかないわけだから、二つの警察組織があった時期は絶対にあったはずで、旧の側が新の方を邪魔するのは、しごく当然であろう。 司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く」を読んだ後、青山墓地墓参ツアーを決行し、そのときにも行ったのだが、これを読んだ後でもう一度、花見を兼ねて川路大警視の墓参りをし、墓前で一献傾けてきた。苦労したよね、この人(笑)。
◆「明治牡丹燈籠」 落語家・三遊亭円朝の隣家に住む、若い 浪人が変死し、円朝に容疑が掛けられる。 事件現場の部屋は、内側から血紙で 封印されているという密室状態だった。 事件があった夜、油戸杖五郎巡査は、牡丹が 描かれた人力俥に乗る不審な美女に遭遇する。 しかも、その人力俥は、あとに血だまりを残し、消えてしまい……。 事件の解決と、のちの「怪談牡丹燈籠」の原型 となる怪談噺の誕生秘話を重ねる手腕が見事。 ◆「黒暗淵の警視庁」 土佐の不穏分子が、赤坂喰違いの土堤で右大臣岩倉具視を襲撃するが、失敗する。 警察は、ただちに襲撃犯の潜伏場所をつきとめ、完全に包囲した。 事件に、大国源次郎が関与していることを知った千羽兵四郎は、 自分たちにまで累が及ばぬよう、彼らを逃がそうとするのだが……。 兵四郎たちは、今回もまんまと警察を出し抜きますが、 彼らの活躍が、思いもかけない悲劇を生むことに。 ◆「人も獣も天地の虫」 警視庁による私娼の徹底的検挙が始まった。 捕らえられた女たちを解放するため、兵四郎たちは、 警視庁の警部を色仕掛けではめ、強請ろうとするが……。 女囚のなかに意外な人物がおり、ある歴史的事件の真相が明かされます。 ◆第四〜六話 ◆第七〜九話 ◆第十〜十二話 ◆第十三〜十五話 ◆第十六〜十八話